厚生労働省は18日、働く人の心理的負荷を評価する「ストレスチェック」について、2028年4月から全国の全事業所で実施を義務付ける方針を正式に表明しました。これまで従業員50人以上の事業所では年1回のストレスチェックが義務付けられていましたが、50人未満の小規模事業所では努力義務にとどまっていました。今回の決定により、すべての事業所が対象となります。
背景と経緯
近年、精神障害を理由とした労災認定件数が増加傾向にあり、職場のメンタルヘルス対策の強化が求められていました。これを受け、昨年5月には改正労働安全衛生法が成立。同日開催された労働政策審議会の分科会で、従業員50人未満の事業所における義務化の施行期日が明示されました。
現状と課題
厚労省の調査によると、従業員50人以上の事業所ではストレスチェックの実施率が高い一方、50人未満の事業所では実施割合が低く、労働者のメンタルヘルスケアに格差が生じていることが課題となっていました。今回の義務化拡大により、こうした格差の解消が期待されています。
改正法のその他の内容
改正労働安全衛生法には、高齢労働者の労働災害防止を目的とした作業環境の改善を、事業者の努力義務として課す規定も盛り込まれています。これにより、高齢者が安全に働き続けられる環境整備が進められる見通しです。
厚労省は今後、小規模事業所向けの支援策や周知活動を強化し、円滑な義務化の実施を目指すとしています。



