女子少年院の少女たちが手編みしたレースがファッション商品に
今月8日の国連「国際女性デー」に合わせ、創業25年を迎えるファッションブランド「シンゾーン」(東京)が、女子少年院の少女たちが手がけたレース編みを用いたバッグや帽子、ドレスを製作・販売し、少女たちの社会復帰を支援する取り組みを実施している。
法務省機関との連携で教育プログラムを実施
シンゾーンは昨年から、法務省の機関である女子少年院・愛光女子学園(東京都狛江市)と連携し、ファッションを通じた教育プログラムを展開している。同学園には非行に走った14歳から17歳の少女たちが収容されており、更生のための矯正教育や職業訓練の一環としてレース編みに取り組んでいる。
シンゾーン社長の染谷裕之さん(70)は、園生が丁寧に手編みしたクロッシェ・レースを、同社のデザイン力や技術を活用して世に送り出したいと考えた。同社はこれまで児童養護施設の子どもたちの支援も行ってきたが、今回のプログラムではワークショップ形式の授業を実施し、手編みレースを生かした商品開発を通じて新たな価値創出を目指している。
昨年から続く商品開発の取り組み
昨年は、小花のレースモチーフを装飾に用いた子ども用の帽子や赤ちゃん用のよだれかけ、さらに60以上のモチーフをつないだ子ども用ドレスを製作。これらの商品がファッション媒体で紹介され店頭に並ぶと、園生からは「時間をかけて作ったレースが誰かを幸せにできる」という喜びの声が上がったという。
今年はさらに、レースの花モチーフを縫い付けたハンドタオルや巾着型バッグ、帽子、フラワーオブジェを製作。特にギンガムチェックの生地にレースの花をちりばめたバッグは、園生自身が授業の中でデザイン画を描き、アイデアを出し合うなど商品作りに積極的に参加した成果だ。
社会復帰への自信につながる取り組み
愛光女子学園長の市川真由美さんは「作ったレースが素晴らしい製品になったことは、今後社会で居場所を見つけ人生を歩んでいく生徒たちにとって大きな自信になる」と語る。染谷さんも「レース編みの技術や経験が将来の就職などに結びついていくことを期待している。ファッションが園生の意欲や社会復帰につながるきっかけになれば」と話している。
今年のアイテムは3月6日に発売され、東京の「シンゾーン表参道本店」で購入可能だ。この取り組みは、少女たちの更生支援だけでなく、彼女たちの創造性と技術を社会に還元する意義深い試みとなっている。
国際女性デーに合わせた他の取り組み
国際女性デーに合わせては、化粧品ブランド「スック」もミモザの花から着想した限定商品を販売している。3月27日までの売り上げの一部は、特定非営利活動法人「ルーム・トゥ・リード・ジャパン」に寄付され、アジアやアフリカの低所得層の女子教育プログラムに活用される予定だ。



