三菱UFJ銀行をはじめとする国内の大手銀行が、米国の新興企業アンソロピックが開発した最新人工知能「クロード・ミュトス」の活用に伴い、システム修正作業の急増に備えている。このAIによって金融システムに多数の脆弱性が発見される可能性があり、対応が急増することが懸念されているためだ。
迅速な修正が課題に
各行にとって、迅速な修正が大きな課題となっている。三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行は、早ければ今月中にもミュトスを利用可能となる見通しだ。求められるのは、発見された脆弱性への対応速度である。攻撃を仕掛ける側も最新AIを活用する事態が想定されており、第一ライフ資産運用経済研究所の主席研究員である柏村祐氏は「のんびりとシステムを改修していると、その間に攻撃されてしまう」と指摘する。常に修正を続ける機敏な体制が求められていると訴えている。
従来の確認プロセスとの両立困難
これまで銀行は、システムの修正作業が利用者に影響を及ぼさないよう、事前に入念に確認を行ってきた。しかし、今後AIが短時間で多くの弱点を発見するようになれば、対応が追い付かず、ATMの停止といった予期せぬ事態が発生する恐れもある。各行からは、システム運用と修正の両立の難しさを訴える声が上がっている。
金融庁も対策を要請
こうした状況を受け、金融庁は全金融機関に対して最新AIへの対策を要請し、システム停止も選択肢として示している。政府も税控除の見送りや現金給付への一本化など、効率を優先した対応を進めている。



