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住民投票3回目への議論号砲 どうなる大阪都構想、読み解くポイント
大阪市を廃止し、東京23区のような特別区に再編する大阪都構想をめぐり、大阪市議会は27日、具体案をつくる大阪府・市の「法定協議会」設置議案を可決した。大阪府議会でも6月に可決される見通しで、都構想議論の事実上の号砲となる。都構想を推進する地域政党・大阪維新の会は府・市両議会で過半数を占め、都構想の住民投票は来春の統一地方選と同日に実施される公算が大きい。今回の動きの背景と、今後の展望を五つのポイントで読み解く。
なぜ三たび挑戦? 万博と連立入りが契機に
大阪都構想は2015年と20年に住民投票が実施され、いずれも僅差で否決された。2回目の否決後、大阪府の吉村洋文知事(日本維新の会代表)は「都構想再挑戦を僕がすることはありません」と宣言した。しかし、党の旗印を失い、党勢も下降気味となるなか、吉村氏は三たび都構想を打ち出す機会をうかがってきた。
大きな契機となったのは、昨年10月の大阪・関西万博の閉幕と、維新の連立政権入りだった。他党の協力も必要な国家事業である万博の終了直後、吉村氏は自民党との連立協議に入った。この中で吉村氏は「副首都」構想の法制化を絶対条件として迫り、合意した。大阪が「副首都」に指定される場合、経済を活性化させる行政体として都構想が必要だと吉村氏は主張。都構想への3度目の挑戦について賛否を問うとして、今年1月に知事・大阪市長の出直し選を仕掛け、再選を果たした。
維新の大阪市議団は、3度目の住民投票に向けた早期の議論開始に慎重な姿勢だった。前回の市議選で都構想を掲げなかったためだが、吉村氏が来春の知事選に立候補することに消極的だったことも大きな要因だった。吉村氏は2月、非公開の党役員会で、知事選への出馬意向を表明。これを受け、市議団も都構想推進への姿勢を固めた。
統一選と同日の公算 窮屈な日程
来春の統一地方選は2027年4月に予定されており、住民投票を同日に実施する場合、法定期間を考慮すると、年内には法定協議会で具体的な区割り案などを固める必要がある。日程は極めて窮屈で、維新は迅速な議論を求めている。一方、反対派の自民党などは「拙速」と批判し、十分な審議を主張している。
「区割り」焦点 政治活動が一部制限も
都構想の最大の焦点は、特別区の区割りだ。前回は5区案が提示されたが、今回は経済活性化を重視し、より少ない区数や、市中心部を一体化する案などが検討されている。また、特別区になると、現在の大阪市の権限の一部が府に移り、区長や区議会の権限が制限される。これにより、政治活動の自由度が減る可能性も指摘されている。
都構想の賛否を分ける最大の論点は、行政サービスの効率化と地域の一体感のバランスだ。推進派は「二重行政の解消」や「財政効率の向上」を訴えるが、反対派は「市民サービスの低下」や「地域コミュニティの崩壊」を懸念する。3度目の住民投票では、これまでの議論を踏まえ、より具体的なメリット・デメリットが示されることが求められる。



