新潟県知事選が31日に投開票を迎える。県政が抱える課題について記者が現場を訪ね、有権者の思いを聞いた。今回は新発田市で地域活性化に取り組む女性の声を紹介する。
「しばた寺びらき」と地域情報発信
新潟県新発田市の寺町通り。お寺が並ぶ静かな通りが多くの人でにぎわう「しばた寺びらき」が、今年も6月6、7日に行われる。西村純子さん(61)は、2015年に始まったこのイベントをはじめ、多様な情報を発信し、まちの魅力を広めてきた。月刊フリーマガジン「街角こんぱす」の編集長、コミュニティー放送「エフエムしばた」の代表取締役を務めている。
Uターンから起業へ
西村さんは新発田市の呉服店に生まれ、新発田高から駒沢大に進学。都内の出版社に女性総合職の第1号として採用された。しかし、約2年後に父の死で帰郷。結婚と2人の子育てを経て、09年から「街角こんぱす」の編集に携わるようになった。市民主導のイベントが盛んな新発田市でも、人口減少は避けられない。「女性の流出が少子化の主な原因だと思います」と西村さん。「若い女性が、この地域で働きたい、何かに挑戦したい、と思えるような環境づくりが整っていないのではないか、と思います」
地域で活躍する女性の現状
西村さん自身、Uターン後に仕事と子育てを両立しながら地域活動に参加してきた。しかし、周囲には仕事復帰や新たな挑戦を望む女性が多くいるにもかかわらず、十分な支援や雇用の場がないという。「せっかく地元に戻っても、希望する仕事が見つからず、再び都市部へ出て行ってしまうケースが多い」と指摘する。
新発田市では、市民主導のイベントや情報発信が盛んに行われているが、持続可能な形で女性の活躍を支える仕組みが必要だ。西村さんは「小さな成功体験を積み重ねられる場が大切。行政だけでなく、地域全体で女性を応援する文化を育てたい」と語る。
知事選では、人口減少対策や女性活躍支援が重要な争点の一つとなっている。有権者からは「具体的な政策と実行力が求められる」との声が上がる。西村さんのように、現場で奮闘する人々の思いが、県政にどのように反映されるのか注目される。



