茨城県阿見町、市制施行を断念せずも2027年11月の移行見送り 人口311人不足で
阿見町、市制施行見送り 人口311人不足で断念せず (18.03.2026)

茨城県阿見町、市制施行を目指すも人口要件で2027年11月の移行見送り

茨城県阿見町は、2027年11月1日に予定していた「阿見市」への市制施行を、人口要件を満たせない見通しとなったため見送ると発表しました。地方自治法では、市制施行の条件として国勢調査で人口が5万人以上であることが求められていますが、2025年10月1日現在の国勢調査速報値によると、町の人口は4万9689人と、わずか311人不足していることが判明しました。

常住人口と国勢調査人口の乖離が課題に

阿見町では、毎月の人口推移を把握する指標として「常住人口」を使用しており、2025年10月1日現在で5万637人と、5万人の大台を突破していました。この数字は、国勢調査の人口に死亡や出生、転出入などの増減を反映させたものです。しかし、福祉施設に入居する高齢者や大学近くで一人暮らしする学生など、住民票を残したまま別の自治体に住む人々は、地方自治法で求められる国勢調査の人口には含まれません。

前回と前々回の国勢調査では、常住人口との差は約500人程度で、前回は常住人口より多かったこともあり、町は今回の速報値が常住人口を下回ることは想定していました。しかし、千人弱も少ないという事態は予想外で、町民の失望は大きいものとなっています。

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町を挙げての機運醸成と準備経費

阿見町は、つくばエクスプレス(TX)沿線などの周辺地域に比べて住宅価格が安いこともあり、常住人口は2023年11月に5万14人に達し、堅調な増加を続けていました。この状況から、町は2025年の国勢調査で基準を突破できると判断し、2024年度には市制施行準備室を役場内に設置。市制施行をPRする横断幕を公共施設に掲げるなど、「阿見市」への機運盛り上げを図ってきました。

2024年度と2025年度に投じた関連経費は計約1千万円に上り、「AMICITY」「11・1」と背中にプリントしたユニホームや机に置くのぼり旗など、市制施行をPRするグッズも多数準備されていました。町の担当者は「日付も入っているので使いにくさはあるが、『市制施行を目指した記念品』として配るなど、何らかの活用法を考えたい」と述べています。

再挑戦への意欲と今後の方針

市制施行準備室の担当者は「見切り発車だったとは思っていないが、結果的に見通しが甘かったと言われても仕方ない」と肩を落とす一方で、町は市制施行を目指す方向で断念はしないと強調しています。今後は、次回の国勢調査の結果を見てから準備を始める方針で、住民説明会を開いて理解を求める考えです。

町内では、市制施行に期待していた町民も多く、今回の見送りは地域全体に衝撃を与えています。しかし、町は再挑戦への意欲を示し、人口増加の持続的な取り組みを続けながら、将来的な市制施行の実現を目指す姿勢を明確にしています。

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