ロシアのプーチン大統領は29日、ウクライナ侵略が終結に向かっていると先に発言したのは「戦場の状況分析」に基づくと述べ、ロシア軍が依然として優勢であるとの認識を示した。訪問先のカザフスタンで記者団に対し、戦闘終了の具体的な時期を示すことは「軽率だ」として言及を避けた。
プーチン氏の「終結近い」発言の根拠
プーチン氏は9日、ウクライナ情勢について「事態は終結に近づいている」と発言。今回、その根拠を問われ「我々の部隊があらゆる方面で攻勢をかけている」と語った。しかし、最近はウクライナ軍が一部領土を奪還するなど、ロシア軍の苦戦が報じられている。
米研究機関の指摘
米政策研究機関「戦争研究所」は28日、プーチン氏が「軍が支配地域を誇張して示した地図に基づき、戦果を誤って認識している可能性が高い」と指摘。同研究所は、ロシア軍が実際の戦況よりも進展しているように見せる地図を使用していると分析している。
ゼレンスキー大統領の警告
ウクライナのゼレンスキー大統領は29日のビデオ演説で、ロシアが新たな大規模攻撃を準備しているとの情報があるとして、国民に注意を呼びかけた。ロシアはウクライナ東部の占領地域にある学生寮が22日にウクライナの攻撃を受けて死傷者が出たとして「報復」を宣言。24日の大規模攻撃に続き、キーウに対して「組織的な攻撃」を段階的に開始すると警告している。
ロシア軍の戦況認識と実際の戦場の乖離が指摘される中、両国の緊張はさらに高まっている。



