福井県、杉本前知事の退職金1500万円返還を受け入れる方針
女性職員へのセクハラ行為を理由に辞職した杉本達治前福井県知事(63)が、退職金6162万円のうち1500万円を返還する意向を示したことを受け、石田嵩人知事は2026年3月18日、「決して十分ではないが、やむを得ない」と述べ、県として受け入れる考えを明らかにしました。今後、杉本氏側に県の方針を正式に伝える予定です。
当初の返還額から500万円上積み
杉本氏側は当初、退職金の一部として1000万円を返還するとしていましたが、3月9日に石田知事と面会した後、県の顧問弁護士からの提示額を受け入れ、返還額を500万円上乗せした1500万円に変更しました。この金額について、石田知事は県議会閉会後の取材で「自主返納なので、法的に取り得る措置としては最善を尽くした」と説明しています。
県議会も県の判断を尊重
福井県議会側も3月16日に開催されたハラスメント対策特別委員会において、県の判断を尊重する姿勢を示しました。この背景には、県議会が可決した特別職対象のハラスメント防止条例があり、不祥事を起こした場合の退職金支給差し止め規定が影響しています。条例は、公務員の倫理規範を強化することを目的としており、今回の事例がその適用例となりました。
石田知事は記者団に対し、「この問題は県民の信頼を損なう重大な事案であり、返還額が十分とは言えないものの、現状で可能な対応として受け入れるほかない」と強調しました。また、今後の再発防止策として、職場環境の整備とハラスメント防止教育の徹底を図ると述べています。
杉本前知事は、在任中に複数の女性職員に対して不適切な言動を行ったとして内部調査が行われ、その結果を受けて辞職に至りました。退職金の返還は、県の財政負担軽減と社会的責任の一端を果たすものと位置づけられています。県民からは、返還額について賛否両論の声が上がっており、今後の対応が注目されます。



