茂木外相、G7会合で米欧間の調整に奔走
茂木外相は3月28日、フランス・パリ近郊のセルネラビルで開催された先進7か国(G7)外相会合を含む一連の外遊日程を終えた。会合では、中東やウクライナ情勢を巡り、米国と欧州諸国の間で「橋渡し役」として結束維持に腐心した。また、中国が力による現状変更を試みているインド太平洋地域への関心を各国に向ける努力も重ねた。
ホルムズ海峡問題で米欧の歩み寄りを促す
G7外相会合は、ホルムズ海峡への艦船派遣を巡って米欧間にすきま風が指摘される中での開催となった。焦点は、G7が一致した対応を打ち出せるかどうかにあった。茂木氏は記者団に対し、「ホルムズ海峡では全ての船舶の航行の安全を確保することが重要だ」と強調し、米国への歩み寄りを促した。日本政府高官は「米欧をつなぐ役割が今の日本にはある」と語り、日本の調整役としての存在感を示した。
ウクライナ支援巡り対立する米欧の間を取り持つ
しかし、米欧間の相互不信は深く、調整は容易ではなかった。欧州各国はウクライナ情勢を巡り、米国のロシア寄りの姿勢に懐疑的だ。同行筋によると、ウクライナ支援を巡る議論では米欧が対立し、茂木氏が間を取り持つ場面もあった。これにより、日本の外交手腕が試される状況が浮き彫りとなった。
インド太平洋地域への関心を喚起
一方、3月27日に行われた地域情勢に関する討議では、茂木氏が関係が悪化している日中情勢について説明した。米欧のインド太平洋地域への関心が相対的に薄れる中、「欧州・大西洋とインド太平洋は一体不可分だ」と強調し、関心のつなぎとめを図った。外務省幹部は「日本の存在感が高まっている今だからこそ、各国の理解を得る好機だ」と述べ、戦略的な外交アプローチの重要性を指摘した。
イラン情勢での国際的合意を確認
茂木氏は外相会合閉幕後、記者団の取材に応じ、イラン情勢を巡り「事態の早期沈静化の重要性について、全ての国で考えを共有できた」と振り返った。これにより、G7各国が中東情勢で共通の認識を持っていることが確認された。
全体として、茂木外相のG7会合での活動は、日本の国際社会における調整役としての役割を強化し、複雑な地政学的課題に対処する姿勢を明確に示した。



