ロシア当局、国民に広く利用される通信アプリ「テレグラム」への制限を強化
【モスクワ共同】ロシアの主要紙RBKが10日に報じたところによると、ロシア当局は、国民の間で幅広く利用されている通信アプリ「テレグラム」に対して、通信制限を強化したとされる。この報道を受け、ロシア通信情報技術監督庁は「法律を順守しないメッセンジャーアプリに対しては、一貫した制限を続けていく」と発表し、事実上、報道内容を認める形となった。
昨年から続く規制の流れ
同庁は昨年8月、テレグラムや米IT大手メタが運営する通信アプリ「ワッツアップ」について、詐欺やテロ活動の勧誘に利用されているとして、通話機能の部分的な制限を開始したと発表していた。今回の措置は、その流れをさらに強めたものと見られている。
実際に、ロシア国内では今月9日朝から、利用者の間でテレグラムの接続に問題が発生しているとの指摘が相次いでいた。多くのユーザーが、メッセージの送受信や通話に支障をきたしている状況が報告されている。
政府推進アプリ「MAX」の利用が急増
こうした中、ロシア政府が推進する通信アプリ「MAX」の利用者が急増していることも注目される。当局によるテレグラムへの規制強化が、国内の通信環境に大きな変化をもたらしている可能性が高い。
ウクライナ侵攻が長期化する中、ロシア政府は国内の情報統制を強めており、今回のテレグラム制限もその一環と分析する専門家もいる。国民の自由な通信を制限することで、政府にとって不都合な情報の拡散を防ごうとする意図が窺える。
今後の動向として、以下の点が注目される。
- テレグラムの制限がどの程度まで強化されるのか
- 他の通信アプリにも同様の規制が及ぶ可能性
- 政府推進の「MAX」が国内でどの程度普及するか
ロシアの通信環境は、政治情勢と密接に連動しており、今後の展開が国内外から注視されている。