米国、イラン産石油タンカー拿捕を検討も報復と価格高騰を懸念
米国、イラン産石油タンカー拿捕検討も報復懸念

米国、イラン産石油タンカー拿捕を検討も実施には慎重姿勢

米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は10日、トランプ米政権が対イラン圧力の一環として、イラン産石油を輸送するタンカーの拿捕を検討していると報じた。しかし、イランによる報復措置や国際的な石油価格の高騰などを懸念し、現時点では実施に踏み切っていないという。

核協議を背景とした圧力強化の動き

イラン核問題の解決を目指し同国と協議を続ける米政権は、軍事面と経済面の両方で圧力を強化している。この拿捕案は、その一環として浮上したものだ。同紙によると、トランプ政権の当局者がイラン産石油を運ぶタンカーを拿捕する具体的な案を協議しているが、実行には高いリスクが伴うと判断されている。

戦争行為とみなされる懸念と価格急騰のリスク

拿捕が実施された場合、イラン側がこれを戦争行為とみなす可能性が指摘されている。さらに、イランが対抗措置として石油輸送の要衝であるホルムズ海峡に機雷を敷設するなどして流通を妨げれば、世界的な石油供給が滞り、価格が急騰するリスクがある。このような事態は、国際経済に大きな影響を与えるため、米政権は慎重な姿勢を崩していない。

現在、米国とイランは核協議を進めているが、関係は依然として緊迫した状態が続いている。拿捕案は、こうした緊張の中で浮上した戦略の一つであり、今後の展開が注目される。専門家は、イランの反応次第で地域情勢がさらに不安定化する可能性を指摘している。