特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」、温暖化で氷減少が生存脅かす可能性
特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」、温暖化で生存危機も

国の特別天然記念物に指定されている「阿寒湖のマリモ」が、地球温暖化の影響で将来、生存を脅かされる可能性があることが、自然科学研究機構アストロバイオロジーセンターや釧路市教育委員会などの研究チームの調査で明らかになった。

阿寒湖のマリモと氷の役割

阿寒湖は北海道東部の内陸に位置し、冬季には湖面が厚い氷と雪に覆われる。この雪氷は、冬の間マリモを太陽の強い光から守る日傘のような役割を果たしている。

研究内容と結果

研究チームは、阿寒湖のマリモ生息域で水温や光環境のモニタリング調査を実施。異なる季節にマリモを採集し、「クロロフィル蛍光測定」という手法を用いて光合成能力の状態を調べた。

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その結果、湖の氷が解けた直後(4月上旬)には、太陽光にさらされたマリモの表面の光合成能力が、通常の約半分のレベルまで低下することが判明した。

これは、低水温と強い光の両方に同時にさらされることで、マリモの光合成能力が著しく損なわれる「光阻害」という現象によるものだ。

専門家の見解

釧路市教委マリモ研究室の尾山洋一次長は「氷が解けた直後のマリモには、深刻な光阻害が起きていることが分かった。温暖化の影響がすでに出始めている可能性もある」と指摘する。

研究チームは室内実験も行い、温暖化が進行して氷の張る期間が短くなれば、マリモが強い光にさらされる時間が増え、光阻害がより頻繁に発生する可能性があると結論づけた。

この研究結果は、マリモの保護対策を考える上で重要な知見を提供している。今後の温暖化対策がマリモの存続に直結する可能性がある。

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