EUとメキシコ、新貿易協定に署名 ほぼ全品目の関税撤廃へ 対米依存減狙う
EUとメキシコ新貿易協定 ほぼ全品目関税撤廃へ

EUとメキシコ、新貿易協定に合意 関税撤廃で経済多様化へ

欧州連合(EU)とメキシコは22日、メキシコ市で首脳会合を開き、新たな貿易協定に署名した。メキシコのメディアなどによると、この協定では農産品を含むほぼ全ての品目で関税を段階的に撤廃する。トランプ米政権が関税強化による保護主義的な姿勢を強める中、両国は対米依存度を低減させる狙いがある。協定は双方の批准後に正式に発効する予定だ。

EUのコスタ大統領は共同記者会見で、この協定が貿易と投資の拡大に貢献すると述べ、「経済を多様化し、過度な依存を緩和する」と強調した。また、メキシコのシェインバウム大統領も、協定が双方に「巨大な機会をもたらす」と述べ、歓迎の意を示した。

EUとメキシコは2000年に貿易協定を結んでいたが、当時は農産品が関税削減の対象外となっていた。今回の新協定では、農産品も含めた幅広い品目で関税撤廃が進められることになり、両国間の貿易拡大が期待される。

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背景と戦略的意義

トランプ米政権の保護主義的な通商政策により、米国への依存度が高い国々は貿易相手先の多様化を迫られている。メキシコは米国に輸出の約8割を依存しており、EUとの協定強化はリスク分散につながる。一方、EUも中国依存を減らす観点から、メキシコとの関係強化を進めている。

今回の協定署名は、両首脳が共通の課題認識を持っていることを示す。コスタ大統領は「保護主義の波に対抗するため、自由貿易の重要性を再確認した」と述べ、シェインバウム大統領も「メキシコは開放経済を維持し、多角的な貿易関係を構築する」と語った。

今後の展望

協定の発効には、EU加盟国およびメキシコ議会の批准が必要となる。両首脳は早期批准を目指す方針で、2026年内の発効を目標としている。これにより、EUとメキシコの貿易額は現在の約600億ユーロからさらに拡大すると見込まれている。

また、この協定は他のラテンアメリカ諸国との貿易交渉にも影響を与える可能性がある。EUは現在、メルコスール(南米共同市場)との間でも貿易協定交渉を進めており、今回の合意が弾みとなることが期待されている。

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