イラン国会議長、米軍の攻撃に強硬な対抗措置を警告
イランのモハンマドバゲル・ガリバフ国会議長は、2026年3月22日、米軍がイランの発電所を攻撃した場合、中東地域全体のエネルギー施設や経済基盤を「回復不能なほど破壊する」と警告する声明を発表しました。この動きは、トランプ米大統領が前日の21日、イランに対し48時間以内にホルムズ海峡を完全に開放しなければ発電所を攻撃すると主張したことへの対抗措置として位置づけられています。
ホルムズ海峡封鎖とエネルギー施設攻撃の脅威
トランプ大統領が示した期限は日本時間の24日朝に設定されており、石油やガスの重要な輸送路であるホルムズ海峡の封鎖に加え、湾岸諸国のエネルギー施設が破壊されれば、石油やガスの価格がさらに高騰することが避けられない状況です。イラン軍中央司令部報道官は同日の声明で、米軍がイランの発電所を攻撃した場合、ホルムズ海峡は完全に封鎖され、破壊された発電所が再建されるまで開放しないと明言しました。
さらに、イラン側はイスラエルの全ての発電所やエネルギー施設、米軍の基地を受け入れている湾岸諸国などの発電所も攻撃対象とすると警告を強めています。これにより、中東地域全体のエネルギー供給網が深刻な脅威にさらされる可能性が高まっています。
イラン大統領と米国財務長官の対立する見解
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は22日、「脅しと恐怖は、我々の団結を強めるだけだ」とX(旧ツイッター)に投稿し、米国の圧力に対して強硬な姿勢を示しました。一方、米国のベッセント財務長官は同日のNBCニュースの番組で、対イラン軍事作戦に関して「時には事態を沈静化させるためにエスカレートさせなければならない」と述べ、トランプ大統領の威圧的なアプローチを擁護しました。
ベッセント氏は、米軍がイラン最大の原油積み出し拠点であるペルシャ湾のカーグ島を占拠する可能性について問われると、「あらゆる選択肢が検討の対象だ」と語り、軍事行動の可能性をほのめかしました。この発言は、両国間の緊張がさらに高まっていることを浮き彫りにしています。
中東情勢の緊迫化と国際社会への影響
今回の警告は、中東地域のエネルギー安全保障に重大な懸念を投げかけています。ホルムズ海峡は世界の石油供給の約20%を担う重要な水路であり、封鎖が実行されればグローバルな経済への打撃が避けられません。また、イランと米国・イスラエル間の対立が深まる中、湾岸諸国を巻き込んだ紛争のリスクも増大しています。
国際社会は、このような緊張の高まりに対して迅速な外交的解決を模索する必要性に迫られています。エネルギー価格の高騰や地域の不安定化は、世界中の経済や政治に波及する可能性があるため、関係各国の冷静な対応が求められる局面です。



