イスラエル当局が聖地入場を禁止、ラマダン中の信徒数百人が路上礼拝
イランとの交戦が続く中、イスラエル当局がエルサレム旧市街にあるイスラム教の聖地アルアクサ・モスクへの入場を「安全の確保」を理由に禁止している。この措置により、信仰心が特に高まるラマダン(断食月)中にもかかわらず、信徒たちは近くの路上で礼拝せざるを得ない状況が生じている。
路上での集団礼拝と信徒の憤り
ラマダン最後の集団礼拝の日となった3月13日、エルサレム旧市街のダマスカス門前では、中での礼拝を求める信徒と阻止しようとする警察がもみ合いとなる混乱が発生した。当局は旧市街への入場を許可せず、結果として数百人のイスラム教徒パレスチナ人が路上で礼拝を行った。
55歳のビラル・ジョウラニさんは「モスクはすぐそばなのに入れず、悲しい思いだ」と語り、信徒たちの間では「戦争を利用して聖地支配を強めている」との憤りの声が上がっている。
歴史的背景と国際的な反応
エルサレム旧市街は1967年の第3次中東戦争以来、イスラエルが占領している地域だ。聖地の管理は形式上、イスラム教の寄進団体ワクフに委ねられているが、実態としてはイスラエル当局が支配を強めていると指摘される。
この動きに対し、アラブ・イスラム8か国の外相は3月11日、「イスラエルに聖地の主権はない」と非難する共同声明を発表。国際社会からも懸念の声が寄せられている。
今後の展望と地域情勢への影響
イスラエルとイランの対立が続く中、聖地をめぐる措置は中東情勢全体に影響を及ぼす可能性が高い。信徒たちの不満は高まっており、今後の展開が注目される。地域の安定に向けた外交努力が求められる状況が続いている。



