宇都宮在住イラン人家族と連絡途絶 米イスラエル攻撃で通信遮断、無事祈る日々
宇都宮在住イラン人家族と連絡途絶 攻撃で通信遮断

宇都宮在住イラン人、祖国の家族と連絡途絶 米イスラエル攻撃で通信遮断

米国とイスラエルによるイランへの大規模攻撃が続く中、栃木県宇都宮市に在住するイラン人男性が、現地の親類と連絡が取れない状況に深刻な不安を抱えている。攻撃開始直後は一時的に通話が可能だったものの、現在は通信網が完全に遮断されており、家族の安否確認ができない状態が続いている。

攻撃直後の連絡から一転、通信が完全遮断

宇都宮市に住むカゼミ・モハンマッド・ホセインさん(58)は、2月28日午後3時半ごろ、テヘランに住む姉から「攻撃が始まった。私たちは元気です」とのメッセージを受信した。すぐにビデオ通話を試みたところ、姉から「ハメネイ師の邸宅を含む2カ所で爆発があったようだ」との情報を得て、すぐに帰宅するよう伝えたという。

その後、テヘランに住むおいとは交流サイト(SNS)を通じて連絡が取れたが、わずか30分ほどで回線が途切れ、それ以降は一切の通信が不可能となった。ホセインさんは「昨年6月の攻撃時には衛星電話を使う知人を通じて連絡が取れたが、今回は完全に遮断されている」と状況を説明する。

35年前に来日、祖国への複雑な思い

ホセインさんはじゅうたんの交易のために35年前に来日し、日本での生活を続けてきた。1979年のイラン革命当時は11歳で、「あの頃の方が国が豊かだった」と振り返りながらも、祖国に対しては「国際社会に復帰できるイランになれば」との期待を抱いている。

「これまでの経験から、親類の家は軍事基地から離れているので大丈夫だと思うが、絶対に安全とは言い切れない」と語るホセインさん。スマートフォンを手に、新たなメッセージが届いていないか確認する日々を送っている。

在日イラン人コミュニティにも広がる不安

今回の通信遮断は、在日イラン人コミュニティ全体に不安を広げている。多くの家族が祖国に親類や知人を持ち、安否確認ができない状況が続く中、各地で祈りの集いが行われているという。

国際情勢の緊迫化に伴い、日本在住の外国人が祖国の家族と連絡を取れないケースが増加しており、人道支援団体は早期の通信回復を求めている。ホセインさんは「一日も早く家族の無事が確認できる日が来ることを祈るしかない」と語り、不安な日々を過ごしている。