トランプ大統領、ホルムズ海峡のタンカー護衛を米海軍に指示 エネルギー供給の安定化を最優先に
米国のトランプ大統領は3日、自身のSNSを通じて、イラン近海に位置する戦略的要衝のホルムズ海峡を航行するタンカーに対して、米海軍による護衛の提供を検討する方針を明らかにしました。米国とイランの間で攻撃の応酬が続く中、海運の停滞が引き起こす世界のエネルギー供給の混乱を抑制することが主な目的です。
「何があろうとエネルギーの自由な流れを確保」と強調
トランプ氏は投稿の中で、「米海軍は必要に応じて、できるだけ早くホルムズ海峡を通過するタンカーの護衛を開始する。何があろうと、米国は世界へのエネルギーの自由な流れを確保する」と力強く宣言しました。この発言は、国際的なエネルギー市場の安定性に対する米国の強いコミットメントを示すものです。
米海軍には、1980年代にイランの攻撃に備えてペルシャ湾でタンカーの護衛を行った実績があり、今回の指示はその経験を活かした対応と言えます。トランプ氏は、ホワイトハウスで記者団に対し、イラン攻撃に伴う原油価格の上昇について、「少しの間、多少高くなるだろうが、これが終われば以前より下がると信じている」と楽観的な見通しを語りました。
政府系機関による保険提供も併せて発表
さらに、トランプ氏は投稿の中で、政府系機関の米国際開発金融公社(DFC)に対し、ペルシャ湾を航行する船会社を対象に保険を提供するように命じたことも明らかにしました。現在、民間の保険会社が提供する船舶戦争保険は、打ち切りや保険料の引き上げといった影響が出ており、海運業界に不安を与えています。
トランプ氏は、全ての船会社を対象に「非常に妥当な価格で、保険と保証を提供する」と強調し、DFCがロシアによるウクライナ侵略の際にも戦争保険市場を支援した実績を引き合いに出しました。この措置は、海運の安全性と経済的リスクの軽減を図る包括的な取り組みの一環です。
米軍とイスラエル軍の攻撃継続、イラン指導部への言及も
一方、米軍とイスラエル軍は3日もイラン各地への攻撃を続けており、地域情勢は緊迫した状態が続いています。トランプ氏は記者団に対し、イランの海軍、空軍、防空能力の「ほぼ全てが破壊された」と主張し、軍事作戦の成果をアピールしました。
イランの新指導部については、「我々が考えていた人物のほとんどは死んでしまった」と述べ、体制内からの選出が妥当との考えを示しつつも、「最悪のシナリオは前任者のような悪い人物が権力を握ることだ。それも起こりうる」と警戒感をにじませました。この発言は、今後のイラン情勢に対する不確実性を反映しています。
全体として、トランプ政権はホルムズ海峡の安全保障を通じて、世界のエネルギー供給の安定化を図るとともに、イランへの圧力を継続する姿勢を明確にしています。今後の動向が、国際エネルギー市場や中東情勢に与える影響が注目されます。
