飯塚事件の再審請求、福岡高裁が16日に可否決定へ
1992年に福岡県飯塚市で女児2人(ともに当時7歳)が殺害された「飯塚事件」を巡り、福岡高等裁判所(溝国禎久裁判長)は16日、死刑が確定・執行された久間三千年元死刑囚(執行時70歳)の第2次再審請求の即時抗告審で、再審開始の可否を決定します。この事件では、目撃者とされた女性の新たな証言の信用性が最大の争点となっており、司法の判断が注目されています。
確定判決と目撃証言の重要性
確定判決では、女性が1992年2月20日午前8時半頃に飯塚市の通学路の三差路付近で2人の女児を目撃したとされ、この証言が事件の時空間を絞り込む重要な根拠となりました。同時期に付近で目撃された不審車両の特徴が久間元死刑囚の車と一致したことが、有罪認定の一因とされています。この目撃証言は、事件の核心をなす要素として長年扱われてきました。
再審請求での新証言とその争点
第2次再審請求審で弁護側は、女性が「警察に押し切られ、事件当日に目撃したという記憶と異なる調書が作られた」とする新証言を提出しました。女性は、目撃した日が事件当日ではなかった可能性を指摘し、当時の記憶が曖昧だったと主張しています。弁護側は、この新証言が冤罪の可能性を示す新証拠であると訴え、再審開始を求めています。
地裁の判断と高裁への抗告
2024年6月の地裁決定は、女性の新証言について「目撃日時に関する証言が変遷しており、事件当時の記憶が風化して不確か」と信用性を否定し、再審請求を棄却しました。しかし、弁護側は即時抗告を申し立て、女性の記憶が当初から曖昧で、警察に説明した内容が聞き入れられなかったと主張しています。弁護側は「説明に変遷はなく、目撃日時の記憶は年月の経過で変わるものではない」と反論し、高裁での再審開始を強く求めています。
福岡高裁の16日の決定は、この長年にわたる事件の真相究明に向けた重要な一歩となる可能性があります。司法の公正さと証言の信用性を巡る議論が、再び焦点となっています。