国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は、英紙フィナンシャル・タイムズが29日に報じたインタビューで、イランの核開発を巡る米国とイランの協議が合意に達した場合、中央アジアのカザフスタンがイラン保有の高濃縮ウランを受け入れる意向を示したと明らかにした。
カザフスタン大統領が受け入れ表明
グロッシ氏は、26日にカザフスタンで会談したカシムジョマルト・トカエフ大統領が受け入れを表明したと説明。同国には「低濃縮ウランの貯蔵施設があり、(高濃縮ウランを)安全に保管できる」と述べた。また、米イラン双方がこの案を「受け入れる可能性がある」と強調した。
イランの高濃縮ウラン保有量
IAEAによると、イランは60%濃縮ウランを約440キログラム保有する。兵器級まで濃縮すれば核爆弾10個分に相当する。トランプ米大統領は米国への引き渡しか廃棄を求めている。
協議の背景と今後の見通し
米国とイランの核協議は、イランの核開発を制限するための包括的な合意を目指している。カザフスタンはウラン生産国として知られ、核物質の管理に関して経験を持つ。グロッシ氏は、カザフスタンの受け入れ意向が協議の進展に寄与する可能性があると述べた。
一方で、イランが高濃縮ウランを国外に搬出することには国内からの反対も予想される。また、米国側も安全保障上の懸念から慎重な姿勢を示している。今後の協議の行方が注目される。



