米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は19日、米国とイスラエルがイランに対する軍事攻撃の初期段階において、イラン体制転換後の事実上の指導者としてアハマディネジャド元大統領を据える計画を進めていたと報じた。この計画はイスラエルが立案し、アハマディネジャド氏側とも事前に相談が行われていたが、すぐに頓挫したという。米当局者の話として伝えられている。
アハマディネジャド元大統領とは
アハマディネジャド氏は、2005年から2013年までイラン大統領を務めた保守強硬派の政治家である。在任中は反米姿勢を明確にし、イスラエルを「歴史から消し去るべきだ」と発言するなど、国際社会で物議を醸した。しかし、現在はイラン体制内部との対立により、テヘランの自宅で軟禁状態に置かれていたとされる。
計画の詳細と頓挫の経緯
NYTの報道によれば、イスラエル空軍は作戦初日となる2月28日、アハマディネジャド氏を解放するため、自宅を監視する要員を標的に攻撃を実施した。しかし、この攻撃でアハマディネジャド氏自身も負傷してしまった。同氏はこの体制転換計画に幻滅し、現在は行方不明となっているという。
米当局者の見解
米当局者は、なぜ米国とイスラエルがかつて反米の急先鋒であったアハマディネジャド氏を指導者候補と見なしたのかについて、明確な説明を避けている。一部の分析では、同氏が現在のイラン指導部と対立していることから、体制転換後の安定要因として期待された可能性が指摘されている。
この計画が頓挫したことで、イラン情勢はさらに不透明さを増している。アハマディネジャド氏の所在や今後の動向については、現時点では不明である。



