ロシアの侵略を受けるウクライナの情報機関である保安局(SBU)は20日、ロシア軍が北部チェルニヒウ州への攻撃に使用した無人機が搭載していたミサイルの残骸から、毎時12マイクロシーベルトの放射線量が検出されたと発表した。このミサイルはロシア製であり、弾頭に劣化ウランが含まれていた可能性が高いとしている。
劣化ウラン兵器の危険性
劣化ウランを使用した兵器は、その微粒子が大気中に拡散し、吸入や経口摂取によって体内被曝を引き起こすリスクが指摘されている。健康被害や環境汚染への懸念が国際的に広がっており、今回の発表によりさらなる議論を呼ぶ可能性がある。
放射線量の詳細と対応
保安局の調査によると、高い放射線が検出されたのは空対空ミサイル「R60」であり、健康を脅かす可能性がある数値だったとされる。非常事態庁と軍が連携し、当該ミサイルを安全な状態に処理した上で、放射性廃棄物の保管施設に搬送したという。
過去の非難と矛盾
米国が2023年にウクライナへの劣化ウラン弾供与を初めて発表した際、ロシアはこれを「犯罪的行為だ」と強く非難していた。しかし、今回のウクライナ側の発表が事実であれば、ロシア自身が同様の兵器を使用していることになり、その姿勢に矛盾が生じることになる。
ロシア軍による劣化ウラン兵器の運用実態は依然として不明であり、今後の国際的な検証や調査が求められている。ウクライナは国際社会に対して、ロシアの行動に対する厳格な監視と対応を呼びかけている。



