中国政府、台湾統一視野に軍拡路線を継続 国防費伸び率5年連続高水準
中国政府は3月5日に開幕した全国人民代表大会(全人代)に提出した2026年度予算案において、国防費を前年比7%増の約1兆9095億元(約43兆4千億円)と計上した。この伸び率7%台は5年連続で高水準を維持しており、習近平指導部が台湾統一を視野に軍拡路線を継続し、実戦能力向上を図る姿勢を鮮明にしている。
日本の防衛費の約4.8倍に相当 差は拡大傾向
計上された国防費は、日本の防衛費の約4.8倍に相当する。防衛力の抜本的強化を目指す高市早苗政権は2026年度予算案に過去最大の9兆円超の防衛費を盛り込んだものの、前年の約4.2倍から差が開いた形だ。中国軍では制服組トップら幹部の失脚が相次ぐ中、指導部は一貫して軍事力増強に注力している。
李強首相が「先進的な戦闘力の建設」を加速表明
李強首相は5日の政府活動報告で、「先進的な戦闘力の建設」を加速させ、国家主権を守る能力を向上させると表明した。具体的には、人工知能(AI)や無人兵器を活用して「軍事の知能化」を推進し、宇宙やサイバー空間といった新領域での能力強化を急ぐ方針を示している。
米国防総省が台湾侵攻準備を分析 2027年末までに能力獲得か
米国防総省は、「中国は2027年末までに台湾を巡る戦争に勝利する能力を獲得すると見込んでいる」と分析し、台湾侵攻を可能にする準備を進めていると指摘している。中国の軍拡は地域の安全保障環境に大きな影響を与える可能性が高い。
今回の国防費増額は、中国が国際社会における軍事的プレゼンスを強化する意図を反映しており、台湾情勢を巡る緊張が高まる中、今後の動向が注目される。



