再審制度見直し法案で弁護団が声明「目的外使用禁止で国賠訴訟も困難に」
再審制度見直し法案で弁護団声明「国賠訴訟困難」

再審制度を見直す刑事訴訟法の改正案について、1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で発生した一家4人強盗殺人事件において再審無罪となった袴田巌さん(90)の国家賠償請求訴訟を担当する弁護団は27日、政府案に盛り込まれている開示証拠の目的外使用を禁じる規定の削除を求める声明を発表した。

目的外使用禁止の影響

政府案では、プライバシー保護を目的として、開示された証拠を再審請求手続き以外の目的で使用することを罰則付きで禁止している。声明では、この規定により、再審無罪判決を受けた冤罪被害者が、冤罪の責任や捜査の違法性を問う国家賠償訴訟を提起する際に、再審請求時の証拠を活用できず、提訴が著しく困難になると指摘。「著しく不当な制限だ」と強く非難した。

不公平な規定

さらに、国側は検察が保有する証拠を自由に利用して反論できる一方で、被害者側には制限が課されるとして、「極めて不公平な規定でもある」と糾弾した。静岡市葵区で記者会見した小川秀世弁護団長は、「裁判自体が問題だったと訴える訴訟を起こそうとする際に、その証拠を使えないのはおかしい」と強調し、「今回の法改正は検察官のための法改正に思える」と苦言を呈した。

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会見に出席した袴田さんの姉、ひで子さん(93)は、「(政府案は)全てがちょっと緩い。冤罪で苦しむ皆さんを救うため、思い切った改革をしていただきたい」と訴えた。なお、袴田さんが国と県に約6億円の損害賠償を求めている訴訟は既に提訴されているため、改正の影響を受けないという。

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