経済産業省と外務省の高官らがロシアを訪問し、モスクワの日本大使館で27日に記者会見を開いた。経産省幹部は26、27日の両日、ロシアの経済発展省と産業貿易省の担当者と面会したことを明らかにした。この訪問には日本企業の関係者も同行しており、ウクライナ侵攻に伴う日本の対ロシア制裁が長期化する中、日本企業が保有する資産の保護を巡り、ロシア側と課題を協議した。
経産省幹部は会見で、侵攻後も日本企業100社以上がロシアに拠点を維持していると指摘。資産保護や送金制限に関するロシア側との意見交換について「実務的で建設的だった」と述べた。侵攻後も複数回、日本政府職員のロシア訪問は実施されているという。
ロシア主要企業が参加する経済団体、ロシア産業企業家同盟の担当者によると、26日に日本側と非公開の会合を開催した。
赤沢亮正経産相は26日の閣議後記者会見で、政府関係者の訪問の目的について「ロシアに進出している日本企業の資産を守る観点から意思疎通を図る」と説明していた。
今回の訪問は、ウクライナ情勢を巡る国際的な緊張が続く中、日本政府がロシアとの経済的な対話を継続する姿勢を示すものとなった。日本企業のロシア事業は、制裁の影響で厳しい状況にあるが、政府は資産保護や事業継続のための環境整備を模索している。
ロシア側との協議では、資産の凍結リスクや資金移動の制限など、具体的な実務上の課題について意見が交わされたとみられる。日本政府は今後も、企業の安全と権利を守るため、必要に応じてロシア側との連絡を続ける方針だ。



