トランプ大統領、政府系放送トップに忠実な支持者を指名
トランプ米大統領は12日、政府系メディア「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」を傘下に持つ政府機関「グローバルメディア局(USAGM)」のトップに、ロジャーズ国務次官(広報担当)を指名し、議会に正式に通知しました。この人事は、トランプ氏の主張を積極的に宣伝する忠臣としての評価が背景にあるとみられています。
欧州の動きを「検閲」と批判する姿勢が評価
ロジャーズ氏は、インターネット上で差別を助長するような言動を規制する欧州の動きを「検閲」だと強く批判してきました。このような姿勢が、トランプ大統領の政策や見解を支持する忠実な人物として評価され、今回の指名に至ったと分析されています。欧州諸国との関係において、この人事はさらなる緊張を生む可能性が指摘されています。
上院の承認が必要で先行き不透明
ロジャーズ氏のグローバルメディア局トップ就任には、上院の承認が必要となります。これまでの経緯を見ると、承認プロセスは順調に進むかどうか不透明な状況です。これまで同局のトップ代行を務めてきたのは、熱烈なトランプ氏支持者として知られるレーク氏でしたが、連邦地裁は3月7日、同氏の運営が雇用手続き上、違法であるとの判断を示していました。この判決が、今回の人事に影響を与えた可能性もあります。
政府系メディアの役割と今後の展望
ボイス・オブ・アメリカは、米国政府が運営する国際放送局として、世界中にニュースや情報を発信してきました。今回の人事により、同局の編集方針や報道内容が、よりトランプ政権の意向に沿ったものに変化するのではないかとの懸念が専門家の間で広がっています。特に、欧州をはじめとする国際社会との関係において、物議を醸す発信が増える可能性が危惧されています。
今後の焦点は、上院がこの指名をどのように扱うかに移ります。承認が得られれば、ロジャーズ氏は政府系メディアのトップとして、米国の対外情報戦略に大きな影響力を行使することになるでしょう。一方で、承認が遅れたり否決されたりする場合、グローバルメディア局の運営に混乱が生じるリスクも否定できません。国際情勢が緊迫する中、この人事が米国のメディア政策と外交関係に与える影響は、引き続き注視される見込みです。



