国連は28日、安全保障理事会に「紛争関連の性暴力」に関する年次報告書を提出した。この報告書では、イスラエル当局が拘束中のパレスチナ人に対して軍施設や刑務所などで性暴力を加えた事実を確認したとして、紛争下の性暴力に関与した当事者リストにイスラエル軍と治安部隊を新たに追加した。また、ウクライナに侵攻を続けるロシアも同リストに加えられた。
イスラエルの反発と国連との関係凍結
イスラエルのダノン国連大使は28日、自国のリスト追加は「政治的決定」であると非難し、国連事務総長室との関係を凍結する意向を表明した。イスラエル側は、この決定が公平性を欠いていると主張している。
報告書の具体的な内容
報告書によると、イスラエル軍、刑務当局、警察は2023年から2025年にかけて、パレスチナ自治区ガザ地区とヨルダン川西岸の出身者計31人に対して性暴力を加えた事案が確認された。一方、ロシアに関しては、ウクライナ人の捕虜や民間人ら計310人に対する性暴力が確認され、ロシア軍と治安部隊がリストに掲載された。
国連は昨年の年次報告書で、ガザのイスラム組織ハマスについても、人質に対して性暴力を加えたとしてリストに記載している。今回の報告書は、紛争下での性暴力の実態を包括的にまとめたもので、国際社会に衝撃を与えている。



