イスラエルが2月末のイラン攻撃開始前に、隣国イラクの砂漠地帯に秘密の軍事拠点を設置していたことが、米紙ウォールストリート・ジャーナル(9日付)の報道で明らかになった。この拠点は、イランへの空爆作戦を支援するために建設されたとされる。
拠点の目的と概要
報道によると、イスラエルは米国の了解を得た上で、秘密裏にこの拠点を建設。特殊部隊のほか、緊急事態に備えた捜索救助隊も駐屯していた。また、イスラエル空軍の兵站拠点としても機能していたという。
開戦初期のトラブル
開戦初期、イスラエルはイラク軍にこの拠点を発見されそうになった。地元の羊飼いが3月初めにヘリコプターの飛行などの不審な軍事活動を目撃したことがきっかけで、イラク軍が部隊を派遣。これに対しイスラエル側は、部隊が近づくのを防ぐために空爆を実施し、イラク兵1人が死亡した。
イラク側はその後、軍の部隊が駐屯していた証拠を発見。3月下旬には、国連で米国による攻撃だと主張したが、実際には米国は関与していなかったという。
作戦の全体像
同紙は「イスラエルが千マイル(約1600キロ)も離れた敵への空爆作戦をどのように遂行したのか、その全体像を理解する手がかりとなる」と解説している。この秘密拠点の存在は、イスラエルの長距離攻撃能力と戦略的な基地運用の一端を示すものとして注目される。



