乱開発懸念の白馬村、持続可能なスノーリゾートへ「ビジョンと規制を」
乱開発懸念の白馬村、持続可能なスノーリゾートへ

連載「白馬インバウンド最前線」インタビュー:乱開発が気になるスノーリゾート 「ビジョン、規制、すみ分けを」

2026年5月10日 8時00分 有料記事 聞き手・志村亮

国内のスノーリゾート地が全国トップ水準の地価上昇率で注目を浴びている。今年の公示地価で、住宅地の上昇率1位は長野県白馬村、2位は北海道富良野市、3位は長野県野沢温泉村だった。スキー目当てのインバウンド(訪日外国人客)人気で、ホテルや別荘の用地需要が増したためだが、地元には乱開発を心配する声もある。息の長い発展には何が必要か。国内外の状況に詳しい筑波大学の呉羽正昭教授(観光地理学)に聞いた。

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なぜ白馬や野沢温泉がインバウンドを引きつけるのか

「最も大きな要因は雪質です。パウダースノーを安定して楽しめるスキー場は世界を見渡してもなかなかありません。ただし、設備の面では日本のスキー場の多くは海外にくらべて劣っています。欧州のスキー場は約10年ごとにリフトなどの設備を更新しますが、日本ではまだ老朽化したスキーブーム時代の設備を延命して使っているところが多い」

筑波大学の呉羽正昭教授はそう指摘する。

開発の余地と規制の必要性

――宿泊施設も含めて開発の余地があるということですか。

「はい。ただし、宿泊施設などは増えすぎないよう規制が必要だと思います」

海外には自由に土地を買えない仕組みも存在する。例えば、オーストリアのチロル州では、別荘目的の外国人による土地購入に厳しい制限を設けている。こうした事例を参考に、日本でも地域のキャパシティを超えない開発が求められる。

乱開発がもたらす問題

――施設が増えすぎると何が起きますか。

「上下水道、ごみ処理、道路などのインフラが逼迫します。また、景観の悪化や地元住民の生活環境への影響も懸念されます。長期的には、リゾート地としての魅力を損なう可能性があります」

白馬村では、大型ホテルや別荘の建設が相次ぎ、一部で住民との軋轢も生じている。持続可能な発展のためには、明確なビジョンと規制、そして観光客と住民のすみ分けが重要だと呉羽教授は強調する。

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