ミャンマーにおいて、親軍政権の大統領に選出されたミンアウンフライン氏は23日、民主派や少数民族武装勢力と国軍との間で内戦が続く地域に対して非常事態宣言を発令した。これは、総選挙を経て「民政移管」を演出し、新たな親軍政権が発足してから初めての措置であり、戦闘の継続を見据えたものとみられる。
非常事態宣言の内容
非常事態が宣言された地域では、戒厳令が発令可能となり、国軍総司令官が行政権や司法権を掌握する。今回の発令対象は、北東部シャン州や西部ラカイン州、北部ザガイン地域など9州・地域の計60郡区に及ぶ。これらの地域では、民主派武装組織「国民防衛隊(PDF)」や少数民族武装勢力と国軍との間で衝突が多発している。
背景と影響
ミャンマーでは2021年のクーデター以降、国軍と民主派勢力との対立が激化し、内戦状態が続いている。総選挙を実施して親軍政権を樹立したものの、戦闘は収まらず、軍政権は実効支配を強化する必要に迫られている。今回の非常事態宣言は、軍が引き続き実権を握り続ける意図を示すものと分析される。
国際社会からは、ミャンマー軍による人権侵害や民主化の後退を懸念する声が上がっている。国連や各国政府は、即時停戦と市民の安全確保を求めているが、軍政権側は国内問題として介入を拒否する姿勢を崩していない。



