読売333、原油価格と中東情勢で不安定な動きも週間0.2%上昇 日経平均とTOPIXは下落
読売333が0.2%上昇 原油・中東情勢で不安定な動き

読売333が週間0.2%上昇 原油価格と中東情勢で不安定な動き続く

読売新聞社が公表する日本株の株価指数「読売333」は、2026年3月30日週に週間で0.2%上昇した。一方、日経平均株価は0.5%下落、TOPIXは0.1%下落と、主要指数が下落する中で読売333は堅調な動きを示した。投資情報サイト「トレーダーズ・ウェブ」などを運営するDZHフィナンシャルリサーチの日本株アナリスト、小松弘和氏が、前週の市場動向を振り返りながら解説する。

地政学リスクと原油価格が市場を揺さぶる

先週の日本株市場は、原油価格の変動や中東情勢の展開に一喜一憂し、不安定な動きが続いた。特に3月30日と31日には、地政学リスクの高まりや原油価格の上昇を嫌気する形で、リスク回避ムードが強まった。しかし、4月1日には米国とイランの戦闘終結を期待するニュースが伝わり、多くの銘柄が上昇に転じた。その後、2日にはトランプ米大統領の演説を受けて戦闘終結期待が後退し、再び警戒ムードが強まったものの、3日には悲観的な見方が修正され買いが入るなど、週を通じて方向感が定まらない展開となった。

日経平均とTOPIXが下落した背景には、ソフトバンクグループが週間で8%台の下落を記録し、日経平均の寄与度が大きい銘柄が弱かったことが影響した。TOPIXは金融株や自動車株など時価総額の大きい銘柄の動向に敏感だが、先週はトヨタやホンダなどの大手自動車株が軟調に推移した。3指数とも大きく下げる日と上げる日が混在したが、読売333は下落日の落ち込みが相対的に小さく、安定感を維持した。

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個別銘柄の動向:上昇と下落が鮮明に

個別銘柄では、米国での光ファイバー関連株上昇を受けて、電線大手の古河電気工業が急騰した。また、証券会社が投資評価を引き上げたキッコーマンも買いを集めた。日経平均の構成銘柄で上昇率1位となったARCHIONは、三菱ふそうトラック・バスと日野自動車が統合して設立された新会社である。

一方で、証券会社による目標株価引き下げや3月度の軟調な月次業績が嫌気されたニトリホールディングスは大幅安となった。円安に一服感が出てきたことから、マツダやホンダなどの自動車株が売りに押される動きも見られた。

構成銘柄の注目動向:東邦ガスと太陽誘電が急伸

東邦ガスは、愛知、岐阜、三重の3県でガス事業を展開する企業である。3月に入り全体市場の変調を受けて株価が大きく下落していたが、先週は自己株式を取得すると発表し、急伸した。上限が400万株、発行済み株式総数に対する割合が4.4%と、取得規模の大きさが強い買い材料となった。時価総額は約4800億円である。

太陽誘電は、電子部品の製造・開発を手がけ、スマートフォンや自動車向けの積層セラミックコンデンサに強みを持つ。証券会社による投資判断引き上げがポジティブサプライズとなり、4月2日に12.9%高と急騰した。前日までは上値の重い動きが続いていたが、下振れに対する懸念が後退し、週間でも大幅高を記録した。時価総額は約5700億円である。

読売333の特徴と執筆者紹介

「読売333」は、読売新聞社が公表する新しい株価指数で、333銘柄をすべて同じ比率で組み入れる「等ウェート型」の算出方法が最大の特徴である。野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングが算出実務を担っており、国内のすべての上場株式から売買代金と浮動株時価総額に基づいて銘柄選定が行われる。年4回のウェート調整と、毎年11月の最終金曜日に銘柄入れ替えを実施している。

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執筆者の小松弘和氏は、DZHフィナンシャルリサーチの日本株情報部アナリストとして、証券会社や生命保険会社での勤務経験に加え、マネーサイトでの株式分析経験もあり、金融全般に精通している。