日本銀行は27日、保有する国債の時価評価損が3月末時点で45兆4414億円に達し、過去最大となったと発表した。前年度の28兆6246億円から約1.6倍に拡大した。日銀による大規模金融緩和策の転換に加え、中東情勢を受けた原油高や財政悪化懸念が長期金利を押し上げ、国債の市場価格が下落したことが主因だ。日銀は「財務に問題はない」と説明している。
国債残高は減少も評価損拡大
日銀が公表した2025年度決算によると、保有する国債残高は簿価で530兆8695億円となり、前年比7.8%減少した。2年連続の減少である。一方、時価ベースでは485兆4280億円で、簿価と時価の差額である評価損が拡大した。
金融政策転換の影響
日銀は2024年3月に大規模な金融緩和策を転換し、その後も利上げを実施。2024年7月、2025年1月、同12月にも利上げに踏み切った。これにより長期金利は上昇し、債券価格は下落。大規模緩和時に大量に購入した国債の評価損が膨らむ結果となった。
「責任ある積極財政」を掲げる政府の姿勢も、市場の金利上昇圧力に影響を与えたとみられる。日銀は引き続き財務状況を注視するとしている。



