関西エアポート、初の社長交代 三上康章氏が新社長に就任、万博後の新たな観光需要掘り起こしが課題
関西エアポート初の社長交代、三上康章氏が新社長に

関西エアポート、設立以来初の社長交代を実施

関西、大阪(伊丹)、神戸の3空港を運営する関西エアポートは、2026年2月20日、新たな人事を発表しました。オリックス出身の三上康章顧問(58歳)が社長に就任し、これまで社長を務めてきた山谷佳之氏(69歳)は相談役に退くことになります。この人事は、6月29日の株主総会を経て正式に決定される予定です。関西エアポートの社長交代は、2015年の会社設立以来、初めての出来事となります。

人事の背景と新体制の課題

今回の人事について、関西エアポートは「山谷氏が任期満了に伴って退任するため」と説明しています。三上氏は、オリックスでグループ人事・総務本部長や取締役兼専務執行役を歴任し、2026年2月1日付で関西エアポートの顧問に就任していました。新体制の下で、最も緊急の課題となるのは、大阪・関西万博が閉幕し、日中関係の冷え込みにより中国便が急減する中、新たな観光需要を掘り起こすことです。

関西エアポートの歩みと山谷氏の功績

関西エアポートは、オリックスとフランスのヴァンシ・エアポートが中心となって設立されました。国や自治体が民間に運営権を売却する「コンセッション」方式により、2016年に関西空港と伊丹空港の運営を開始し、2018年からは神戸空港の運営も担っています。3空港とも、2060年3月まで運営する契約を結んでいます。

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山谷佳之氏は、関西エアポートの設立時から社長を務め、訪日外国人客を取り込む戦略を推進してきました。オリックスの副社長として、ヴァンシ・エアポートとの交渉を主導し、関西エアポートの共同設立に貢献しました。2019年末には、約700億円を投じて国際線エリアの拡張を柱とする第1ターミナルの大規模改修計画を打ち出し、コロナ禍の中でも「必ず旅客は戻る」と信念を持って改修を断行しました。この改修は2025年3月に主要部分が完了し、同年4月に開幕した大阪・関西万博に間に合わせることができました。2025年の国際線の外国人旅客数は2173万人と過去最高を記録し、業績も好調に推移しています。

今後の展望と課題

関西エアポートの営業収益は、2024年度に2454億円と、民営化初年度から約4割増加し、V字回復を果たしています。しかし、足元では日中関係の悪化に伴い、関西空港の主力路線である中国便が減少しており、地政学リスクに左右されにくい収益構造の確立が次の経営陣に託されています。三上新社長は、万博閉幕後の新たな観光需要の創出に取り組み、持続可能な成長を目指すことが期待されています。

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