大阪府寝屋川市が「空き家税」導入を目指す方針を発表
大阪府寝屋川市は2026年2月20日、増加する空き家対策として、普段人が住んでいない住宅に課税する「空き家税」の導入を目指す方針を明らかにしました。広瀬慶輔市長が同日の記者会見で発表し、2026年6月の定例会に関連条例案を提出する見込みです。
空き家税の具体的な内容と目的
この税制は、一定期間の居住実態がない住宅を対象とします。すでに賃貸や売却に出している物件は対象外となり、空き家物件を不動産市場に流通しやすくすることが主な目的です。市はこれにより、市内外の若い世代の定住を促進したい考えです。
寝屋川市の場合、市全域を対象とし、家屋の評価額に関わらず課税する方針です。投資目的の別荘のような物件に限らず、一般の家屋も対象になります。税率や開始時期などは今後詳細を検討するとしています。
寝屋川市の人口減少と空き家問題の背景
寝屋川市は面積約24平方キロメートルで、「南北約6キロ、東西約4キロ」の市域に住宅が密集しています。高度経済成長期にベッドタウンとして人口が急増しましたが、1995年の26万409人をピークに減少傾向が続いています。2025年には22万3549人にまで落ち込んでいます。
市によると、世代交代が進まず、住宅を相続しても住まないまま放置されている空き家が多く、市内の空き家約1万5千戸のうち4割ほどが市場に流通していない状況です。これが地域の活性化を阻む要因となっています。
先行事例としての京都市の取り組み
空き家税の取り組みでは、京都市が先行しています。京都市は課税対象を「市街化区域」の空き家に限定し、固定資産評価額が100万円以上(導入6年目からは20万円以上)の住宅に「非居住住宅利活用促進税」を2030年度以降導入する予定です。
これに対し、寝屋川市はより広範な対象範囲を設ける方針で、空き家問題への包括的なアプローチを目指しています。
今後の展望と市長のコメント
広瀬慶輔市長は会見で、「空き家を活用し、新住民に住んでいただきたい」と述べ、税制を通じた地域の再生に期待を寄せました。市は今後、関係者との協議を重ねながら、具体的な制度設計を進めていく予定です。
この取り組みは、全国的な空き家問題への新たな解決策として注目を集めており、他自治体にも影響を与える可能性があります。特にベッドタウンとして発展した都市が直面する人口減少と空き家増加の課題に対し、効果的な対策となるかが焦点です。



