ホンダは2026年3月期決算で巨額の赤字に陥ったことを受け、ハイブリッド車(HV)に経営資源を集中させ、四輪事業の再生を目指す。これまでの電気自動車(EV)偏重戦略を見直し、2029年度までにHV15車種を市場に投入する計画だ。旺盛なHV需要を取り込み、人工知能(AI)を活用した開発効率化やコスト削減にも取り組むことで、業績の回復を図る。
HVへのシフトと投資計画
三部敏宏社長は決算説明会で「開発、生産リソースをHVに再配分する」と表明し、ガソリン車と合わせて総額4兆4千億円を投じる方針を明らかにした。特に燃費を10%以上改善した次世代HVを主力とし、2029年には北米市場向けに大型HVを発売する計画だ。販売目標台数は2025年に公表した水準から約14%増の250万台に引き上げられた。
コスト削減とAI活用
ホンダはAI技術を駆使して開発プロセスを効率化し、部品の共通化や生産工程の最適化を通じてコスト削減を推進する。これにより、HVの価格競争力を高め、収益性の改善を目指す。また、ガソリン車との併売戦略で需要変動に対応し、安定的な収益基盤を構築する考えだ。
ホンダの今回の戦略転換は、EV市場の成長鈍化や競争激化を背景に、HVの需要が依然として強いことを踏まえたものだ。同社は今後、HVを中心とした製品ポートフォリオで市場シェアの拡大を狙う。



