ボズ・スキャッグス、2026年5月から来日公演を開催「声は変わっても精神は同じ」
都会的で洗練された楽曲とソウルフルな歌声で“AORの帝王”と称されるシンガー、ボズ・スキャッグスが2026年5月から6月にかけて、日本での公演ツアーを実施することが決定した。大ヒット曲「ウィアー・オール・アローン」などを収録した名盤「シルク・ディグリーズ」の発売から半世紀という節目の年に、日本のファンに歌声を届ける。
50年を経て変わらぬ音楽精神
ボズ・スキャッグスは今回の来日公演について、「声は変わり、表現力は豊かになった。でも、50年前と同じ精神で歌っているよ」と語っている。長年にわたるキャリアの中で、彼の音楽に対する姿勢は一貫して変わらないことを強調した。
昨年発売されたジャズアルバム「デトゥアー」では、1930年代から1960年代までのスタンダード曲を掘り起こし、自身の声で新たな命を吹き込んだ。アメリカのルーツ音楽をたどる活動は、ボズの音楽の中核を成す重要な要素となっている。
音楽に囲まれた少年時代
音楽好きの両親の下で育ったボズは、幼い頃から音楽に囲まれた環境で過ごした。10歳の頃からジャズを聴き始め、その関心は次第に広がっていった。
- ナット・キング・コール
- フランク・シナトラ
- エラ・フッジェラルド
- ビリー・ホリデイ
- レイ・チャールズ
これらの偉大なアーティストたちは、若い頃からボズが追い求めた音楽の中心に位置していた。特にレイ・チャールズについては、「私自身を形作った最も重要なアーティストの1人」と語っている。
コロナ禍での音楽的探求
新型コロナウイルス感染症の流行によりライブ活動が制限されていた期間、ボズは古い音楽を研究しながら新しいアルバムの構想を練っていた。「このアルバムを作る間に、多くの発見と喜びがあった」と振り返る。
アメリカーナと呼ばれるルーツ音楽への回帰は、若いミュージシャンの間でも活発になっている現象だ。ボズはこの傾向について、「今やありとあらゆるスタイル、ジャンルの音楽がそこら中にあふれかえっています。若い世代の“耳”が洗練されるにつれて、自然にルーツ音楽にたどり着いたのでしょう。若い世代がそうした音楽を理解し、自分たちの表現にしているのは素晴らしいことです」と評価している。
日本への特別な思い
ボズ・スキャッグスの音楽は日本でも長年にわたり愛され続けてきた。彼自身、得意とするバラードが日本人の感性に合っているのではないかと考えている。
「甘い悲しみとでも言うようなメランコリー(もの悲しさ)を音楽に見いだすことができる。静かな秋の空気のように、魂や心の深さを味わう。音楽に対するそんな豊かな感性は日本ならではだろうね」と、日本の音楽文化に対する理解を示している。
初めて日本を訪れた際の観客の反応も強く印象に残っているという。「最後の音が消えるまで待ってから拍手をするんだ。強い関心と礼儀正しさがどちらも感じられて、すてきな経験だった」と、日本の観客の聴く姿勢を高く評価している。
キャリアを総括するセットリスト
今回の来日公演は、キャリアを総括するようなセットリストで好評を博した昨年秋の全米ツアーの続編という位置付けとなっている。「秋のツアーはとてもエキサイティングだった。また舞台に立てることをとても楽しみにしているよ」と、来日への期待を語っている。
来日公演日程
- 5月22日:東京・SGCホール有明
- 5月24日:仙台・東北大学百周年記念会館川内萩ホール
- 5月26日:岡谷鋼機名古屋公会堂
- 5月28日:福岡サンパレスホテル&ホール
- 5月30日:広島・上野学園ホール
- 6月1日:グランキューブ大阪
- 6月4日・5日:東京Kanadevia Hall
半世紀にわたる音楽活動の中で培われたボズ・スキャッグスの歌声は、2026年の春から初夏にかけて、日本の各地で聴くことができる。変わらぬ音楽精神を持ったアーティストのパフォーマンスは、多くの音楽ファンにとって忘れられない体験となるだろう。



