辛酸なめ子が解説「2026年は新しい2016年」SNSで広がるノスタルジックなトレンド
辛酸なめ子「2026年は新しい2016年」SNSトレンド解説

辛酸なめ子が読み解く「2026年は新しい2016年」SNSトレンドの深層

漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さんが、夕刊「popstyle」の人気連載「辛酸なめ子のじわじわ時事ワード」で、最近耳にするようになった気になる言葉を独特の切り口で解説します。今回は、SNSで世界的に盛り上がっている「2026年は新しい2016年」というトレンドに焦点を当て、その背景と現代社会における意味を探ります。

ノスタルジックなカルチャーの台頭

移りゆく世の中で、懐かしさを体感するスパンが急速に短縮されています。Y2Kブームや平成レトロがまだ古く感じられないうちに、今度は10年前を懐かしむブームが到来しました。このトレンドは、「2026 is the new 2016」というキャッチフレーズで広がり、2016年の空気や流行を思い出したり、当時のメイクやファッションを再現したり、写真を投稿したりするノスタルジックなカルチャーとして定着しています。

20年以上前を振り返ると、ジェンダーや環境に対する意識が現代と相容れない部分があるため、10年という期間がちょうど良いとされています。2016年は、2026年よりも気楽でシンプルだった時代と考えられており、新型コロナウイルスの流行前で、AIへの依存が少なく、より平和な雰囲気があったと記憶されています。

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2016年の流行と記憶のチェック

2016年の具体的な流行としては、カラフルなメイクやアクセサリー、パステルカラーのヘア、太めの眉、赤リップ、チョーカー、SFモチーフのファッション、ボンバージャケット、スキニーデニム、ポケモンGOなどが挙げられます。日本国内では、映画「君の名は。」やSNS「インスタグラム」、フリマアプリ「メルカリ」が話題となり、「神ってる」「PPAP」「ゲス不倫」といったワードが流行語大賞候補に選ばれました。

これらの流行をいくつ覚えているかは、記憶力のチェックにもなります。そもそも知らない場合、当時から流行を取り入れられていなかったことに焦りを感じる人もいるかもしれません。セレブリティをはじめ、多くの人々が2016年と2026年の写真を並べて投稿し、「昔からイケてた私」や「10年たっても全然老けてない自分」をアピールする傾向も見られます。

エモさの演出とロイヤルな参加

SNSでは、2026年の写真に「リオデジャネイロフィルター」をかけて、夕焼けのような色味でエモさを演出する加工が人気です。しかし、どんなに憧れてもあの頃には戻れない現実があります。せめて時代に乗り遅れないように、来年訪れるかもしれない2017年ブームに備えて情報を仕込んでおくことが推奨されています。

このトレンドに敏感に反応したロイヤルとして、ヘンリー王子とメーガンさんが注目されています。メーガンさんは、付き合い始めた頃の幸せそうにハグする2016年の写真と、変わらずラブラブで抱き合ってダンスする2026年の動画をインスタグラムに投稿し、ポエム的な文を添えました。以前にも扇情的なダンス動画で炎上したメーガンさんですが、時折踊りたい衝動に駆られるのかもしれません。ヘンリー王子は優しく対応し、二人のダンスの相性は良好なようです。

辛酸なめ子のプロフィール

辛酸なめ子さんは、1974年東京都生まれ、埼玉県育ちの漫画家・コラムニスト・エッセイストです。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻を卒業し、人間関係から恋愛、アイドル、皇室、セレブリティ、スピリチャルまで幅広いテーマで執筆活動を続けています。著書には「女子校育ち」「大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ」「おしゃ修行」など多数あります。

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