映画「栄光のバックホーム」主演・松谷鷹也さん、横田慎太郎さんのグラブ手にメッセージ
元プロ野球・阪神タイガースの横田慎太郎さんの生涯を描いた映画「栄光のバックホーム」が、現在全国で公開されています。この作品は、横田さんの自伝エッセーと、母・まなみさんの視点でつづったノンフィクションを原作としており、野球人生や闘病生活、家族との絆を感動的に描いています。
メインロケ地での舞台あいさつ
メインロケ地となった広島県福山市では、主演を務める松谷鷹也さん(32)と秋山純監督(62)が舞台あいさつに登場しました。彼らは撮影の秘話や作品への熱い思いを語り、地元ファンと交流を深めました。
横田慎太郎さんは鹿児島県出身で、鹿児島実業高校から2013年のドラフト2位で阪神タイガースに入団しました。しかし、脳腫瘍を患い、2019年に引退を余儀なくされました。最後の試合では、視力が衰える中、ノーバウンドの本塁返球で走者をアウトにする「奇跡のバックホーム」と呼ばれるプレーを披露し、多くの人々に感動を与えました。
撮影の舞台裏と役作り
秋山監督によると、映画の撮影は2024年3月頃と8月頃に分けて行われました。バックホームのシーンは岡山県倉敷市の球場で撮影されましたが、全カットの約9割は福山市で撮影されました。高校時代の試合シーンはエブリイ福山市民球場、阪神での寮生活はJFEスチールの施設、療養の場面は市内の病院など、多様なロケーションが活用されました。
松谷さんは、秋山監督の下で俳優兼制作スタッフとして経験を積み、高校球児の経歴を評価されて主演に抜てきされました。野球から離れて約10年のブランクを埋めるため、撮影前から8か月間福山市に滞在し、社会人野球チーム「福山ローズファイターズ」の一員として練習に励みました。体重を20キロ増やして役作りに臨み、バックホームの撮影後は15キロ減量して闘病シーンに挑みました。
地元との絆と作品への思い
舞台あいさつでは、松谷さんが「ローズファイターズの選手たちが、肉体改造用に食事を作ってくれたことがうれしかった」と語り、撮影を通じて築かれた地元との絆を強調しました。また、日本アカデミー賞新人俳優賞の受賞を祝うメッセージが届くなど、今も交流が続いていることを明かしました。
秋山監督は「海も山も都会も田舎もそろう福山は、ロケ地として非常に魅力的な場所」と絶賛し、「映画を通じて、地元の魅力を再確認してほしい」とPRしました。監督と松谷さんは、映画化にあたりホスピスに横田さんを訪ね、作品の構想や役作りについて語り合ったといいます。
横田さんの生き方への敬意
舞台あいさつの後、松谷さんは横田さんから譲り受けたグラブを手に取り、「どんなに過酷な状況でもまっすぐに努力を続けた横田さんの生き方を見てもらいたい」と熱く語りました。この言葉は、映画が単なるスポーツドラマではなく、人間の強さと希望を伝える作品であることを示しています。
映画「栄光のバックホーム」は、横田慎太郎さんの不屈の精神と家族愛を描き、観客に深い感動を与え続けています。福山市を中心としたロケ地の美しい風景も、作品の魅力を一層引き立てています。



