埼玉県坂戸市商工会が全国準GP受賞、本橋会長の変革が実る
坂戸市商工会が全国準GP、本橋会長の変革

坂戸市商工会、全国準グランプリ受賞 本橋会長のリーダーシップで変革

埼玉県坂戸市商工会が、全国の商工会の優れた取り組みを表彰する「21世紀商工会グランプリ」の人材育成部門で準グランプリを受賞した。職員わずか8人の小規模組織ながら、デジタルトランスフォーメーション(DX)をはじめとする業務改革が高く評価された。変革を主導した本橋聡会長(51)は「職員が自主的に挑戦するようになったことが最大の成果」と語る。

厳しい地域経済、変革への決意

本橋会長は経営コンサルタントが本業。坂戸市では直近5年間で事業所の約13%にあたる330事業所が消失するなど、地域経済は厳しい状況にある。就任時から全国表彰を目標に掲げ、改革に着手した。

職員との対話が鍵

全職員とのコーチングを継続し、やる気を引き出した結果、職員からの新規事業提案数は4倍以上に増加。DXで生み出した時間を現場訪問や相談対応に充て、会員事業者への支援体制を強化した。職員の一人は「最初は抵抗があったが、会長が前向きに後押ししてくれた」と振り返る。

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若きリーダーの挑戦

地元の高校・大学を卒業した本橋さんは、先輩たちから「新しい時代を作るには若い力が必要」と推され、49歳の若さで商工会長に就任。「商工会が時代に必要とされる存在になるため、提案型組織への変革が必要だった」と語る。その実現には職員との信頼関係が不可欠であり、会長と直接話す機会が少なかった組織文化を変え、職員同士の会話も増えたという。

具体的な成果と新たなプロジェクト

改革の成果として、昨年は製造業の販路開拓を目的とした展示会「ものづくり未来EXPO」を開始。企業間のネットワーキングに貢献し好評を博した。今年は飲食業や小売業を対象とした地域ブランド化推進事業「おはこプロジェクト」を始動。7月には東武東上線坂戸駅で初のマルシェを開催予定だ。

また、公式YouTubeチャンネルに自ら出演して情報発信を行い、城西大学の学生を商工会運営の創業塾に招き、学びの場を提供しながら参加者同士で地域活性化を議論するなど、活動の幅を広げている。

無給でもやりがい、目指すは「商工会らしくない商工会」

会長職は無給だが、本橋さんは職員と同様にやりがいを感じている。目指すのは「商工会らしくない商工会」だ。「従来の制度上の支援をしっかり行いつつ、新たな未来の課題に対処できる組織にしたい。取り組みが全国に広がり、『坂戸モデル』として未来の商工会の在り方を提唱できれば」と語る。将来的には坂戸に企業群を創出し、地元を活性化させる未来像を明確に見据えている。

プロフィール

本橋聡(もとはし・さとる)1974年、坂戸市出身。城西大学経済学部卒。保険代理業などを経て2013年にコンサルティング会社を設立。SBI大学院大学で経営学修士(MBA)を取得。過去に西入間青年会議所理事長を務め、2024年から坂戸市商工会長。趣味はスキーで、学生時代に検定1級を取得し、現在もインストラクターを務める。プロ野球・埼玉西武ライオンズの大ファン。

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