堺市の小学6年生が「おばけ池」を憩いの場に変える 大津池の再生プロジェクト
小学6年生が「おばけ池」を憩いの場に変える (11.02.2026)

小学6年生の情熱が地域を動かす 大津池の再生物語

堺市東区にあるため池「大津池」が、地元の小学6年生・才神実歩子さん(12歳)の尽力により、地域の憩いの場として生まれ変わろうとしています。かつては水質汚濁と悪臭から「おばけ池」と呼ばれていたこの池が、今では子どもたちの遊び場となり、地域住民の交流の場として活用されるまでに発展しました。

自由研究から始まった池への関心

才神さんが大津池に注目するきっかけは、小学1年生の時に遡ります。通学路に位置する大津池の水が汚れ、強い臭いを放っていることに気づいた才神さんは、「この池にも何か魅力があるはずだ」と考え、池をきれいにして人々が集まる場所にしたいという思いを抱きました。

小学3年生からは本格的な調査を開始し、池に生息する動植物の写真記録や、水質・臭気の季節的・場所的変化についての研究を進めました。これらの成果は科学コンクールへの応募を目指した自由研究としてまとめられていきました。

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一人の活動から地域全体の取り組みへ

しかし、一人での研究活動には限界を感じていた才神さんは、どうすればより多くの人を巻き込めるか悩んでいました。そんな折、東区でこども食堂などを運営する団体「みんなの広場気楽」の代表・尾張嘉平さん(40歳)と出会います。

才神さんが長年にわたる研究活動について相談すると、尾張さんは「子どもながらに研究を続けているのは素晴らしい。力になりたい」と感じ、活動を支援することを決めました。この出会いが、大津池再生プロジェクトの大きな転換点となりました。

具体的な整備とイベントの実施

尾張さんや地域自治会の協力を得て、大津池では様々な取り組みが展開されるようになりました。定期的な清掃活動に加え、池の水を抜いて子どもたちが中に入れる体験会など、ユニークなイベントが実施されています。

さらに、民間企業からの協力も得られるようになり、池のほとりには人工芝が敷設され、テントが設置されるなど、物理的な整備も進められました。これらの取り組みにより、大津池は徐々に地域の憩いの場としての機能を高めていきました。

月2回の定例活動と地域交流の場へ

現在では、尾張さんの団体が月に2回、大津池を子どもたちの居場所作りの場として定期的に活用しています。日中には地域の人々が集まり、何気ない会話を交わす場としても機能するようになりました。

才神さんは「最初はみんなから好かれていなかった池だけど、地域の人に来てもらえるようになって本当に嬉しい」と語り、活動の成果に喜びを感じています。

中学進学後も続く活動への意気込み

4月から中学生となる才神さんですが、大津池の水質改善に向けた活動は今後も継続する予定です。特に池のプランクトンについての調査を進めるとともに、同級生たちに大津池の魅力を知ってもらえるよう働きかけていきたいと考えています。

「小さい子どもからお年寄りまで、全ての人々にとって、そして生き物や植物にとっても憩いの場になるようにしたい」と、才神さんは今後の活動への強い意気込みを語っています。

南海初芝駅西側に位置する大津池は、面積約7.8ヘクタールの東区最大のため池です。一人の小学生の思いが地域全体を動かし、かつての「おばけ池」が地域コミュニティの核として再生されつつある様子は、地域活性化の新たなモデルケースとして注目されています。

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