福島県は、2026年度を初年度とする新たな観光振興計画の策定を進めており、インバウンド(訪日外国人)需要の積極的な取り込みや、県内各地を結ぶ周遊ルートの整備などに重点を置く方針を固めました。この計画は、東日本大震災からの復興を国内外に発信し、観光客の増加につなげることを目的としています。
計画の背景と目的
福島県は、2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以降、観光業が大きな打撃を受けました。しかし、近年は復興が進み、観光客数も回復傾向にあります。新計画では、こうした復興の歩みを観光資源として活用し、さらなる集客を目指します。特に、インバウンド需要はコロナ禍前の水準を上回る勢いで回復しており、県としても積極的に取り込む必要があります。
重点施策
計画では、以下の3つを重点施策として掲げています。
- インバウンド誘致の強化:海外向けプロモーションを強化し、特に東南アジアや欧米からの観光客をターゲットにします。また、多言語対応の充実や免税店の拡充など、受け入れ環境の整備を進めます。
- 周遊ルートの整備:県内の観光スポットを結ぶ周遊ルートを新たに設定し、レンタカーや公共交通機関を利用した移動の利便性を高めます。特に、会津エリアと浜通りエリアを結ぶルートの整備に注力します。
- 復興ツーリズムの推進:震災遺構や復興の過程を学べるツアーを企画し、教育旅行やスタディツアーの需要を取り込みます。また、地元住民との交流を通じて、復興のリアルな姿を伝えます。
期待される効果
県は、この計画により2026年度までに観光客数を震災前の水準に戻し、その後も持続的な成長を目指します。また、観光消費額の増加による地域経済への波及効果も期待されています。県観光課の担当者は「福島の魅力を最大限に発信し、国内外から多くの人に訪れてもらいたい」と話しています。
今後のスケジュール
県は、今年度中にパブリックコメントを実施し、来年3月までに計画を正式に策定する予定です。その後、2026年度から順次施策を実行に移します。



