奈良時代創建の大山祇神社、樹齢400年の杉並木と黒糖まんじゅうが魅力
奈良時代創建の大山祇神社、樹齢400年の杉並木と黒糖まんじゅう

奈良時代に創建されたと伝えられる大山祇神社の遥拝殿。御本社まで続く参道には樹齢400年近くの杉並木などがあり、黒糖を混ぜた甘い薄皮でこしあんを包んだ「大山まんじゅう」は1934年の創業時から親しまれている。

西会津町の中心部にあるJR野沢駅から県道を5キロほど進むと、周囲を山林に囲まれた大山祇神社の入り口が見えてくる。御本社までは距離があり、入り口付近には遥拝殿が設けられている。付近には土産店や食堂があり、落ち着いた雰囲気の中にも観光地らしさを感じられる。

神社の歴史とご利益

神社は奈良時代の778年に創建されたと伝えられ、主神である水源・水利の神「大山祇命」、長寿の守護神「岩長比売命」、良縁・安産の守護神「木花咲耶姫命」の親娘三神をまつっている。3年続けてお参りすれば「一生に一度はどんな願いも聞きなさる野沢の山の神様」として知られ、県内をはじめ新潟や山形など他県からの参拝客も絶えない西会津の名所だ。

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4キロの参道も魅力

大山祇神社が広く愛されるのはこれらの言い伝えに加え、参道がトレッキングコースとして親しまれているのも理由の一つ。遥拝殿から御本社までは約4キロ。御本社まで車で行くことはできないため、参拝客は標高差約370メートルの参道を歩いて向かう。長い道のりのようにも思えるが、途中には樹齢400年近くの杉並木が立ち並ぶほか、不動滝や弥作滝、石段など多くの見どころが点在する。宮司の伊藤仲さん(49)は参道を歩くことを勧めた上で「御本社は自然の中にたたずんでいる。遥拝殿とは異なる神々しい雰囲気を感じられる」と話す。

参道は滑りやすく「転ばずに歩くことは無我の境地」ともいわれる。決して険しい山道ではないが、「滑りにくい靴で来てほしい」と伊藤さんは念を押す。

昭和から平成初期には参拝客向けの臨時列車が多く運転され、団体のツアー客も訪れていた。だが、臨時列車は次第に減少し、今では個人の参拝客が多数を占める。毎年6月は家内安全や五穀豊穣を祈願する春の例大祭「大山まつり」が1カ月にわたって開かれ、1年で最もにぎわう時期だ。大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」開催中の今年は6月5、19の両日に郡山―野沢間で観光列車「SATONO」が運行される予定で、伊藤さんは「かつてのように多くの団体客が訪れるきっかけになってほしい」と期待する。

土産のまんじゅう

1000年以上の歴史がある大山祇神社。地元土産も古くから存在する。中でも人気を集めるのが、清水屋製菓舗のまんじゅうだ。「参拝客に地元の土産を楽しんでもらいたい」と1934年に創業。当初から作り続けている「大山まんじゅう」は、黒糖を混ぜた甘い薄皮でこしあんを包んでいる。「つくりたての味をそのままに」をモットーに、参拝客に提供している。にしあいづ観光交流協会長も務める代表の清水幹久さん(61)は「作りたての一番おいしいまんじゅうを届けたいとの思いでやってきた。ぜひ手に取ってもらいたい」と話す。

野沢駅近くには道の駅にしあいづやドライブイン、町名物のみそラーメンを味わえる店も並ぶ。駅を拠点に地域の魅力を満喫できる西会津町。歴史や自然、文化にグルメなど、いろいろな楽しみがそろっている。

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  • 住所:西会津町野沢字大久保1445の2
  • 交通手段:JR野沢駅から車か予約制のデマンドバスで約10分。大山まつり期間中は、おおむね1時間に1本臨時バスが運行される
  • 問い合わせ先:大山祇神社(電話0241・45・2323)、にしあいづ観光交流協会(電話0241・48・1666)

街歩きもおすすめ

西会津町のJR野沢駅には、地元の歴史や特産品を紹介する「西会津ふるさとステーション」が併設されており、列車で駅に到着後、すぐに「日本の田舎」をキャッチコピーに掲げる町の一端を知ることができる。徒歩圏内には道の駅にしあいづや連日行列を作る地元の人気飲食店に加え、古民家を改修したイタリアン料理店なども並ぶ。落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりと街歩きを楽しむことができる。