島根県出雲市に鎮座する出雲大社で十四日、五穀豊穣と皇室の繁栄を祈念する「大祭礼」が華やかに幕を開けました。晴天に恵まれたこの日、正装に身を包んだ天皇陛下の使者一行が、神聖な供物を携えて厳かに参道を進み、本殿へと向かいました。境内は神聖な静けさに包まれ、参列者たちは深い敬意を表しました。大祭礼は十六日までの三日間にわたり執り行われます。
本殿での厳かな儀式
本殿では、約四百人の参列者が見守る中、千家権宮司が荘厳な祝詞を奏上しました。続いて、橋本掌典をはじめとする使者一行が、五色の絹織物で作られた御幣物を謹んで供えました。巫女二人が笛と太鼓の調べに合わせて優雅な舞を披露すると、鈴の音が静まり返った本殿内に清らかに響き渡りました。
的射祭の実施
参道では、例祭に先立って的射祭が行われました。福田禰宜が約十メートル先の的に向かって矢を放ち、その見事な技に参列者からは感嘆の声が漏れました。
静岡県伊東市から訪れた画家の高橋京子さん(七十六歳)は、「歴史の重みに思いを馳せることができて、本当に良かったです」と感慨深げに語りました。



