フランスと日本の狭間で感じた自由とアイデンティティ
フランスと日本の狭間で感じた自由とアイデンティティ

めいの演劇公演は本当に素晴らしい時間でした。フランスの学校はあくまで学習の場であり、課外活動やクラブ活動はほとんどありません。そのため、めいは地域の演劇クラブに所属しています。母は「もう一度大熊に行きたい。エミリーのニワトリを見たい」と話していますが、フランス滞在中に、農場のニワトリがアライグマ(?)に襲われたようです。ニワトリを守るためにガチョウを飼いたいと考えていますが、どこで購入できるかご存じですか?

フランスでの再会と演劇体験

Bonjour!エミリーです。今回はフランスからコラムをお届けしています。皆さんの手元に届く頃には、私は大熊に戻っていることでしょう。約2年ぶりの帰国で、自分にとって温かい「大熊の世界」からフランスへ飛んできました。

日本での生活は15年を数え、その間、日本の社会の変化を肌で感じながら大人になりました。植物に例えるなら、フランスで根を張り、日本で葉を茂らせたようなものです。

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フランスでは、両親や兄弟、めいっ子たちとの再会が何よりの楽しみです。彼らと会うたびに、私が参加できなかったイベントや重要な話を一気に聞きます。今回は、中学生のめいっ子が出演する演劇公演を観ることができました。劇は結婚式の場面から始まり、観客の前で新郎新婦が喧嘩を始め、左右に逃げてしまいました。「何が起こったんだ?」と思っていると、観客は3つのグループに分けられ、それぞれ町を巡りながら「主人公の過去」に関する劇を鑑賞しました。すると、主人公の本当の気持ちや家族の秘密が徐々に明らかになり、最初の喧嘩の理由も理解できました。そして最後には、別のカップルが結婚することになりました(笑)。

4時間に及ぶ演劇でしたが、非常に面白く、家族で大笑いしました。楽しい時間を共有すると、離れていた期間が一瞬で消え去るように感じます。

自由とアイデンティティの狭間で

この演劇の話を聞いて、「フランスは本当に自由だな」と思われたかもしれません。確かに、日本からフランスに来ると、「自由の嵐」に吹き飛ばされそうになります。フランスにいると「もっと周りを考えればいいのに」と感じ、日本にいると「まずはやりたいことを試さなければ、何も始まらない」と思います。

間違いなく、私には「満足しないフランス人」の血が流れています。しかし、生まれ故郷を15年離れると、ひび割れが生じます。例えば、母国語です。現在の私のフランス語の発音は、東フランスや南フランス、あるいはイタリア訛りのように聞こえると言われます。家族からは面白い発音として受け入れられていますが、店では「フランス人ではない」ような表情をされます。

フランスでは口で、日本では顔で「外国人」になってしまったのでしょうか?悲しい気持ちになりましたが、考え直すと、それほど悪い現実ではありません。フランスの自由と日本の強さを併せ持つからこそ、目標に向かって諦めず、困難を乗り越えられます。

笑いに満ちた人生の秘訣は、「考えすぎないこと」かもしれません。15年かかりましたが、「やらないより、遅れるほうがまし」だと実感しています。

大熊へ帰る

さて、大熊に帰る時間が近づいてきました。…ただいま!

エミリーはイラストレーター。東京などで語学講師として活動し、2021年2月から県内に移住。趣味は散歩で、猫好き。自身のサイト「メリエマリス」で、赤べこのイラストや県内スポットの紹介文とイラストマップを公開。オリジナルグッズも多数展開中。

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