篠井英介、19年ぶりに「欲望という名の電車」ブランチ役に挑む 女方としての自負語る
篠井英介、19年ぶり「欲望という名の電車」ブランチ役に挑戦 (13.03.2026)

篠井英介、19年ぶりのブランチ役に挑戦 女方としての自負を語る

篠井英介が主演する米劇作家テネシー・ウィリアムズの傑作「欲望という名の電車」が、2026年3月12日から22日まで、池袋の東京芸術劇場で上演されます。名優・杉村春子が長年演じたブランチ役に、現代演劇の名女方である篠井が19年ぶりに挑みます。

「目の前のことを丁寧にやっていくだけ」

前回ブランチを演じたのは2007年でした。篠井は「年齢的に気力と体力が限界だと思った」と振り返りますが、その後の取材で次にやりたい作品を問われると、つい「『欲望』です」と答えたといいます。「とにかく好きということに尽きるんです」とほほ笑みながら語りました。

裕福な家に育ったブランチは零落し、ニューオーリンズの妹ステラの家に身を寄せます。しかし、ステラの夫で粗野な性格のスタンリーとそりが合わず、隠したかった過去を彼に暴かれるという物語です。篠井は「ブランチは口では上品なことを言ってるけど、娼婦まがいのことをやっていた。ピュアで、言ってることとやってることの極端なアンバランスさが魅力ですね」と分析します。さらに、「残酷なことを描いているのに、柔らかな甘みが漂うという、ウィリアムズのいいところが出ています」と付け加えました。

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高校時代の衝撃が役への道を開く

ブランチを「演じたい」と思ったきっかけは、高校1年の時に杉村春子による「欲望という名の電車」を見たことでした。人間の裏面を描いた物語に衝撃を受けるとともに、杉村の語りとたたずまいに引き込まれました。「外国の女性であることも、年齢も、忘れられるんですよ」と、役への深い没入感を語りました。

1987年に歌舞伎をベースにした作品を上演する劇団「花組芝居」の旗揚げに参加し、女方として頭角を現しました。1992年にはブランチを演じる公演が決まりましたが、チケット発売後に出演者全員が男性であることに作者の遺族が難色を示したため、上演を断念せざるを得ませんでした。

あきらめずに芸を磨き、夢を実現

しかし、篠井はあきらめずに芸を磨き続け、2001年についに夢がかないました。役のお手本にしたのは杉村春子と、映画版でブランチを演じたビビアン・リーです。さらに歳月は流れ、世の中のジェンダーレス化が進み、今や男性が女性の大役を演じることは珍しくなくなりました。「ライバルがいっぱいいます」と言いつつも、「女形」ならぬ「女方」であることに自負を持っています。

「女性の俳優に交ざって女性のように見えるには、女の『形』ではなく、技術や精神などにひとつの方向を持っていないと。だから僕は『方』という言葉を使っています」と、女方としての哲学を明かしました。

共演者との一体感を大切に

今回の公演では、翻訳と演出をG2が担当します。スタンリー役は田中哲司、ステラ役は文学座の松岡依都美が演じます。篠井は「大事なのは、心を一つにして何かに向かっていく喜び。みんなが楽しそうにやって、共演者が評価を受けると、幸せな気持ちになります」と柔らかに語りました。

公演に関する問い合わせは、電話03・5827・0632まで。篠井英介の女方としての技量と情熱が光る舞台が期待されます。

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