ウクライナ大統領、米国の制裁緩和措置に強い懸念を表明
ウクライナのゼレンスキー大統領は、米国が実施した対ロシア制裁の一部緩和措置に対して、厳しい批判の声を上げました。この措置により、ロシアが巨額の資金を獲得し、軍事力の強化に転用される可能性があると警告しています。
制裁緩和でロシアが100億ドルを獲得する恐れ
ゼレンスキー氏は、訪問先のパリにおいて、マクロン・フランス大統領との共同記者会見で見解を述べました。それによると、米国がロシア産原油の購入を一時的に認めたことが、ロシアに約100億ドル(日本円で約1兆6千億円)の収入をもたらす可能性があると指摘しました。
「この措置は、ロシアの立場を不当に強化するものであり、正しい判断とは言えません」とゼレンスキー大統領は強調し、強い反発を示しました。さらに、得られた資金が無人機の生産に充てられるリスクについて言及し、国際社会の対応を促しました。
イラン情勢とロシア製無人機の使用に関する懸念
ゼレンスキー氏は、イラン情勢にも言及しました。ペルシャ湾岸に駐留する米軍基地への報復攻撃において、ロシア製の無人機が使用されているとの情報があると明らかにしました。
「対ロシア制裁を緩和すれば、さらに多くの無人機が米軍基地に向かって飛来する事態を招くでしょう」と述べ、制裁の維持と強化の重要性を訴えました。この発言は、ウクライナ侵攻の長期化に伴う国際的な安全保障上の課題を浮き彫りにするものです。
ウクライナ大統領の今回の指摘は、欧州各国への支援要請の一環として行われました。同氏は、イラン情勢の緊迫化を背景に、ウクライナへの継続的な支援確保を各国に呼びかけています。国際社会における制裁政策の一貫性が、紛争の行方を左右する重要な要素として改めて注目されています。



