第38回和辻哲郎文化賞受賞作発表 日比嘉高氏と渡名喜庸哲氏が選出
和辻賞に日比氏と渡名喜氏 姫路市が受賞作発表

第38回和辻哲郎文化賞の受賞者が決定 日比嘉高氏と渡名喜庸哲氏が栄誉に輝く

兵庫県姫路市は2月10日、優れた著書や研究業績を表彰する第38回和辻哲郎文化賞の受賞作品を正式に発表しました。今回の栄誉に輝いたのは、一般部門で日比嘉高・名古屋大学大学院教授(53歳)、学術部門で渡名喜庸哲・立教大学教授(45歳)の両氏です。

受賞作品の内容と評価ポイント

日比嘉高氏の受賞作「帝国の書店―書物が編んだ近代日本の知のネットワーク」は、日本統治時代の台湾や朝鮮半島における日本語書籍の流通経路を詳細に調査した研究です。同氏は、異文化間の交流を促進した書店の歴史を新たな視点から描き出し、近代日本の知的ネットワーク形成に光を当てました。

渡名喜庸哲氏の「レヴィナスのユダヤ性」は、ユダヤ人哲学者エマニュエル・レヴィナスの思想を、その出自との関連性に焦点を当てて文献学的に分析した研究です。従来の研究水準を大きく向上させた点が高く評価され、学術部門での受賞が決定しました。

和辻哲郎文化賞の背景と授賞式の詳細

この賞は、姫路市出身の著名な哲学者である和辻哲郎の功績を記念して、同市が設立した文化賞です。優れた学術研究や著作を顕彰することで、文化の発展と継承に貢献することを目的としています。

授賞式は3月1日に姫路市市民会館で開催される予定です。両受賞者には賞状と副賞が授与され、その業績が公式に称えられます。

今回の受賞作は、いずれも独自の視点と緻密な研究に基づいており、学術界のみならず広く社会に影響を与える内容となっています。姫路市は、こうした優れた研究が今後も継続され、文化のさらなる発展に寄与することを期待しています。