私が小学生の時の、学年一斉の写生大会でのことです。学校と同じ市内にある広大な敷地面積を持つ公園で絵を描き進めていると、公園内でテレビ番組のロケをしているとの情報を耳にしました。
憧れのヒーローとの出会い
その番組は、5色のイメージカラーをもつ戦士たちが活躍する戦隊ヒーローもので、当時私はブルー役の俳優さんの大ファンでした。さらに「S君がエキストラとして撮影に飛び入り参加したらしい」との噂を聞いた私は気もそぞろになり、写生を適当に済ませてロケ現場に駆けつけました。
サイン会の一幕
現場はちょうど撮影の合間の休憩時間中で、即席のサイン会のような状況となっていました。私もサインをもらおうとしましたが適当な紙がなく、鞄に入れていた学校の連絡帳に書いてもらうことにしました。俳優さんに順番にサインを書いてもらい、いよいよブルー役の俳優さんの元へ。連絡帳を差し出すと、彼は私の目を見つめて「こんな大切なものに書いてしまってよいのかい?」と優しく声を掛けてくれました。
今も忘れられない思い出
まるで自分が彼とドラマのワンシーンを演じているようで、子供ながらに感激したことを今も覚えています。その後、彼は別の作品で主役を演じるなど大活躍されました。先日、思いがけず彼の訃報に触れることとなりました。大葉健二さん、あの時のあなたの優しいまなざしが今も忘れられません。一宮優(57) 滋賀県近江八幡市



