茂田井武のパリ滞在期作品を一堂に 大川美術館で企画展
童画家として知られる茂田井武(1908~1956年)が、修業先のパリで描いた作品を集めた企画展「茂田井武『ton paris』とパリの画家たち」が、群馬県桐生市小曽根町の大川美術館で開催されています。展示は3月29日まで続きます。
「夢」の世界を描いた画家の原点
茂田井武は、宮沢賢治の「セロひきのゴーシュ」(福音館書店)の挿絵をはじめ、戦後の児童雑誌の装丁や挿絵を通じて、幻想的で夢あふれる世界を表現した画家として広く知られています。その芸術的基盤となったのが、若き日のパリでの経験でした。
1930年代パリの日常を絵日記風に
世界大恐慌が始まった直後の1930年、茂田井は単身パリに渡り、働きながら街の様子や人々の暮らしを描き続けました。約100点の作品を一冊の画帳「ton paris(トン パリ)」にまとめ、絵日記風の構成で当時のパリの空気感を伝えています。
作品は水彩や色鉛筆を用い、茂田井らしいやわらかで温かな雰囲気が特徴です。街角の風景、カフェに集う人々、市場の活気など、1930年代パリの日常が情感豊かに描き出されています。
同時代の日本人画家たちの作品も展示
会場では、佐伯祐三(1898~1928年)の油彩画をはじめ、同時期にパリで活躍した日本人画家たちの貴重な作品約30点も併せて展示されています。これにより、20世紀前半のエコール・ド・パリを彩った日本人作家たちの多様な表現を比較しながら鑑賞することができます。
同美術館は「20世紀前半のエコール・ド・パリを彩った作家の力作を、ぜひご堪能ください」と来場を呼びかけています。
開催概要
- 会期:~3月29日
- 開館時間:午前10時~午後5時
- 休館日:月曜日
- 入館料:一般1,000円、高大生600円、小中生300円
- 問い合わせ:大川美術館(0277-46-3300)



