智弁学園が延長戦の末に神村学園を撃破、5年ぶりの8強進出を決める
第98回選抜高校野球大会第7日が3月25日に行われ、智弁学園(奈良)は2回戦で神村学園(鹿児島)を延長10回タイブレイクの末、2対1で破りました。この勝利により、智弁学園は2021年以来となる5年ぶりの8強進出を果たしました。
タイブレイクで決着、太田蓮選手の犠牲フライが勝ち越し点に
試合は延長10回、タイブレイクの場面で決着がつきました。一死満塁のチャンスで太田蓮選手が犠牲フライを放ち、貴重な勝ち越し点を挙げました。投手の杉本真滉選手は4安打1失点に抑え、1回戦に続いて完投勝利を収めています。
智弁学園は準々決勝を大会第9日の3月27日、第2試合で花咲徳栄(埼玉)と対戦することになりました。
小柄な二塁手・志村叶大選手が終盤にビッグプレー
7回の守備で、二死二塁のピンチを迎えた智弁学園。志村叶大二塁手と太田蓮右翼手の間に打球が上がりました。志村選手は「風の向きを考えると流される」と判断し、背走しながら左手のグラブを差し出して見事に捕球。味方のピンチを好守備で救い、終盤の反撃につなげました。
志村選手は身長161センチとベンチ入りメンバーの中で最も小柄ながら、帽子のつばの裏に「気迫」の文字を記し、チームを鼓舞する存在となっています。
守備力の強化が実を結ぶ
智弁学園は昨秋の近畿大会で4試合合計12失策を記録するなど、守備力の強化が課題となっていました。この冬は走者がいる場面を想定した守備練習を徹底し、野手間の送球は「低く、強く」をモットーに繰り返し練習しました。
例年の3倍近い時間を守備練習に費やした結果、志村選手は「自信をもって守れるようになった」と語っています。小坂将商監督も「二遊間が勝敗のカギを握る」と指摘し、志村選手と遊撃手の八木颯人選手が内野陣をまとめています。
冷静な判断と攻守両面での活躍
志村選手は試合中、得点差や風向きを冷静に判断して守備位置を変え、内野の要としての役割を果たしました。タイブレイクの10回では一死二・三塁の場面で強いゴロを「待ってしっかり捕ろう」と落ち着いて処理し、三塁走者の本塁突入を許しませんでした。
攻撃面でも8回に先頭打者として右前打を放ち、相手投手の暴投などで三塁に進んだ後、逢坂悠誠選手の中犠飛で同点のホームを踏むなど、攻守両面でチームに貢献しました。
角谷哲人主将のコメント
試合後、角谷哲人主将は「チャンスで点が入らず、我慢の連続だったが、エラーは(一つしか)せず、相手に流れを渡さずに勝てた。準々決勝まで準備期間は短いが、笑顔で迎えたい」と語り、チームの粘り強い勝利を振り返りました。
智弁学園はこの勝利で勢いに乗り、5年ぶりの8強進出を果たしました。小柄ながら大きな存在感を示した志村選手を中心に、チーム一丸となって次の試合に臨みます。



