藤本渚七段、順位戦で3期連続昇級達成 44年ぶりの快挙に「鬼のすみか」へ
藤本渚七段が順位戦3期連続昇級 44年ぶりの快挙 (04.03.2026)

20歳の藤本渚七段、順位戦で3期連続昇級を達成 44年ぶりの快挙

将棋の第84期名人戦・B級2組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終10回戦が2026年3月4日、東京都渋谷区の将棋会館と大阪府高槻市の関西将棋会館で同時に行われた。この対局で、藤本渚(なぎさ)七段(20)が阿久津主税八段(43)を破り、今期の成績を8勝2敗として、一つ上のクラスであるB級1組への昇級を確実なものとした。

初参戦から3期連続で昇級を果たす

藤本七段の順位戦における昇級は、初めて参加した第82期から3期連続で実現している。具体的な戦績は以下の通りである。

  • 第82期C級2組:9勝1敗
  • 第83期C級1組:9勝1敗
  • 第84期B級2組:8勝2敗

このように、各期で高い勝率を維持し、「1期抜け」と呼ばれる早期昇級を連発。将棋界で「鬼のすみか」と恐れられるB級1組まで、わずか3期で駆け上がったのである。

44年ぶりの快記録に輝く

藤本七段の3期連続昇級は、第38期(1979年度)の順位戦に初参戦し、同じく3期連続で昇級を果たして「昇降級リーグ戦1組」(現在のB級1組に相当)に到達した福崎文吾九段(66)以来、実に44年ぶりの快記録となった。この歴史的な達成は、若手棋士の台頭を象徴する出来事として、将棋ファンから大きな注目を集めている。

昇級後の藤本七段のコメント

対局後、昇級者インタビューに応じた藤本七段は、B級1組について「『鬼のすみか』という名前だったのを、忘れてました。自分は全然、鬼じゃなさそうなんで……」と率直な感想を述べた。その上で、「でも、ここまで来たら、もう1個、(A級へ)上がりたい気持ちもありますけれど、対戦相手は厳しい方ばかり。一局一局、自分がやれる限りの将棋を指したい」と、さらなる高みを目指す意欲を見せている。

藤本七段は高松市出身の若き精鋭として知られ、今回の昇級により、今後の活躍がますます期待される。順位戦での着実な成長は、将棋界に新たな風を吹き込むとともに、多くのファンに感動を与えている。